与党整備委員会は7月15日、北陸新幹線の延伸ルートを巡り、京都市のJR桂川駅周辺に新駅を設ける「桂川案」で合意した。概算建設費は約5兆5000億円、工期は26年を見込む。次世代にまたがる巨大プロジェクトが動き出すが、地元には重い課題が突きつけられた。

歓迎の大阪、火種抱える京都 負担軽減へ国やJRと神経戦
北陸新幹線の「桂川案」決着は、関係自治体の間に複雑な波紋を広げている。当初有力だった京都駅直下を貫く「南北案」は、地下水や歴史的建造物への影響への懸念から見送られた。
大阪府の吉村洋文知事は「一つの大きな前進」と歓迎し、1日も早い全線開通を期す。一方で「京都が懸念している地方負担の軽減策について、貸付金の活用などをJR側にしっかりと要望していく」と述べ、実務的な課題への対応を急ぐ姿勢を示した。
しかし、京都側の警戒感は根強い。巨額の建設費と26年という工期は、自治体財政に重くのしかかる。桂川案により市中心部への影響は緩和されたものの、環境や生活への不安が完全に払拭されたわけではない。
決定はあくまでスタート地点に過ぎない。着工に向け、国やJR、地元自治体を巻き込んだ費用負担を巡る激しい神経戦が幕を開けた。

