大阪・門真から次世代電池 パナソニック エナジーが新拠点

 パナソニック エナジーは16日、リチウムイオン電池の研究開発拠点「エナジーイノベーションスクエア」を門真市に新設し、本格稼働を始めた。電池の材料開発から設計、試作、解析までを一貫して行う施設で、同社の国内における電池開発の中核拠点となる。

外観

 新拠点は地上6階建て、延床面積約2万4500平方メートル。約500人が勤務し、電池の材料開発や試作、解析などを担う。大阪市の「住之江 生産プロセス開発棟」と連携し、両拠点を合わせて約800人規模の電池専門の開発体制を構築する。同社によると、電池専門の開発拠点として国内最大級という。

 リチウムイオン電池は、電気自動車(EV)や携帯機器などに使われる充電可能な電池。近年はEV向けに加え、人工知能(AI)を使うデータセンターでの電力需要の増加を背景に、高い出力性能を持つ電池への需要も高まっている。将来的にはドローンや自動運転車、ヒューマノイドロボットなどへの用途拡大も見込まれている。

 こうした需要の多様化に対応するため、新拠点では従来、複数の場所に分かれていた開発から試作までの工程を集約。生産技術の開発を担う住之江拠点と連携し、研究段階から工場での量産までをスムーズにつなげる。開発に伴う輸送などを減らすことで、開発にかかる時間を15%以上短縮するという。

 また、デジタル技術を活用した開発基盤を整備。コンピューター上でのシミュレーションと実際の電池を使った評価のデータを蓄積・連携し、開発工程を継続的に分析することで、設計の精度向上を図る。2030年度までに、2023年度と比べて開発効率を2倍にする目標を掲げている。

ラボ内の次世代セル試作ライン

 新拠点で開発した技術や量産工程は、国内の生産拠点に加え、米国のネバダ州やカンザス州にある工場など、海外の生産拠点とも連動する。次世代電池の開発から量産までをつなぐ技術開発の中核として、グローバルな事業展開を加速させる考えだ。

 只信一生社長執行役員は「次世代製品に直結する開発から量産までの連携がさらに強固になり、グローバル市場における当社の競争力が一層高まる」とコメントしている。

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