【就職人気関西2位】ダイキンに熱視線 人気急伸の背景探る

 

 マイナビと日本経済新聞社が発表した2027年卒大学生就職企業人気ランキング(関西版)で、ダイキン工業(大阪市北区)が前年29位から2位へ急上昇した。全国の理系ランキングでも、前年115位から6位へ順位を伸ばしている。世界を舞台に空調事業を展開する同社への注目の背景を探った。

安定性や技術力を評価

 同社は世界170以上の国・地域で事業を展開し、空調分野では売上高世界首位を誇る。先述の調査では、同社を選んだ理由として「安定している」「業界を代表する企業だから」「技術力が高い」が上位を占めた。世界トップクラスの事業規模や技術力が、こうした評価を支えているとみられる。ただ、これらは大手企業に共通する評価軸でもある。

採用現場で見えた学生の変化

 では、実際に学生と接している採用現場では、この結果をどう受け止めているのか。同社の人事本部 西川徹さんは、「思っていたよりも多くの学生さんから支持いただけたことに驚いた」と率直な受け止めを語った。また、「どの施策が順位上昇につながったのかを分析するのは難しい」としながらも、「採用活動を通じて感じる学生の変化もある」と語る。

 その一つが、社会課題への関心の高まりだ。西川さんは「社会課題の解決が、働く動機になっている学生が増えた」と話す。地球温暖化や環境問題への関心は高く、「本気で環境貢献に携わりたい」と熱を持って語る学生も珍しくないという。

 同社は省エネ性能の向上や環境負荷低減など、空調を通じた環境課題の解決にも長年取り組んでいる。空調は家電製品のひとつというよりも、もはやインフラとして人の生活に欠かせないものとなっており、その点は近年の学生の関心とも重なっているようだ。

成長を後押しする企業文化

 また、西川さんは、同社が発信する「挑戦」や「成長」を重視する企業文化についても、学生との対話の中で手応えを感じているという。同社では若手社員にも積極的に意見を求める風土があり、西川さん自身も若手時代から会議などで意見を求められてきた。「ただ聞いているだけではなく、自分はどう考えるのかを問われる場面が多かった。そして意見を言うだけでなく、一段・二段髙い目標を掲げ、実行にこだわる会社だ」と振り返る。

 こうした経験を踏まえ、西川さんは「ある面で厳しさもあるが、自分の可能性を狭めずに挑戦できるフィールドがあることは、採用の場でもしっかりと伝えている」と話す。

「自分の可能性を狭めずに挑戦できるフィールドを伝えている」と話すダイキン工業人事本部の西川徹さん

 人気急伸の理由を一つに絞ることはできない。それでも採用現場では、環境課題への関心や挑戦を求める学生の姿が見えている。ダイキンへの高い関心の背景には、世界トップクラスの技術力や事業規模だけでなく、学生たちの価値観の変化も映し出されているのかもしれない。

(文・西山美沙希)

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