副首都法案、衆院特別委で審議入り 都構想巡り自民と維新に溝

 大阪都構想を意識した副首都法案が6月30日、衆院特別委員会で審議入りした。与党の委員長が職権で委員会を開き、野党が欠席したまま趣旨説明と質疑が行われた。自民党内から憲法違反の懸念が示され、府全域での住民投票規定は削除された。高市首相の発言解釈を巡り自民と日本維新の会で溝が生じる中、大阪市議会でも都構想を巡る自公との対立が激化。今後の政局の火種となっている。

自民党の党大会で演説を行う「日本維新の会」の吉村洋文代表=2026年4月12日、東京(ロイター/アフロ)

3度目の住民投票へ対立激化 大阪都構想、府域投票は削除 可決に壁も

 国政と地方で大阪都構想への動きが急展開している。
 6月22日、日本維新の会代表の吉村洋文知事は高市早苗首相と会談した。首相は副首都法案について、大阪市以外の住民が市廃止の投票に参加するのは憲法違反との自民党内の懸念を踏まえ、都構想の是非を問う府全域での住民投票規定などの削除を求めた。維新はこれを受け入れ、24日に自民党と法案を共同提出している。
 会談後、吉村氏は高市首相が「都構想を含む副首都について、私は高く評価している」とオンレコで述べたことを根拠に、これを都構想への賛意の表れだと強調し、法案成立への推進力にしたい考えだ。しかし自民側は萩生田光一幹事長代行が「都構想への賛成ではなく、都構想を含む副首都構想を評価しているのだ」と述べるなど、吉村氏の解釈を真っ向から否定した。両党の認識には明確な溝が生じている。維新は連立の成果として法案成立を急ぐが、自民は7月に入り皇室典範改正案を優先して審議を事実上中断し、維新側の反発を招いている。
 一方、大阪市議会では30日、来春に3度目の住民投票を目指す横山英幸市長(維新)と自民、公明両党が激しく対立した。法定協議会をボイコットする自公は「大阪市廃止」と表現すべきだと追及。府域での投票が見送られ可決のハードルが上がる中、地方での亀裂も深まっている。

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