「子どもの頃の夢かなった」 河内音頭一筋50年の菊水丸が出陣式 7月28日万博出演へ

 伝統河内音頭継承者の河内家菊水丸(62)が大阪市内のホテルで、河内音頭生活50周年・プロ活動45周年記念「盆踊りツアー出陣式パーティー&大阪・関西万博(7月28日なにわの日)出演壮行会」を開いた。

パーティーで早速河内音頭を披露する菊水丸

 55年前の前回大阪開催万博で「小学2年生でお祭り広場での日本各地の祭りを見て感動。しかし地元大阪の河内音頭がなかった」事がきっかけとなり「大阪で再び万博開催があれば自分がぜひ河内音頭を披露したい」と念願していた菊水丸。吉村洋文府知事からの正式要請を得て〝なにわの日〟夕刻に「大阪ウイーク 大阪の祭!EXPO2025真夏の陣」として1周2㌔の大屋根リング上で、募集人員を上回る8000人が参加して行われる大盆踊りに河内音頭を詠む音頭取りとして登場する。

吉本の先輩、きよしや文枝と話す菊水丸

 「子どもの頃からの夢をようやく果たせた。感無量、後は体調を整えて」と喜びも人一倍。当日詠む音頭は、万博テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に添って「いのち輝く未来社会音頭」として完成済み。身に着ける着物は毎年のツアー公演で寄贈されている大阪・四天王寺から贈られた物で櫓(やぐら)へ上がることに。法隆寺と並び聖徳太子が建立した日本最古の四天王寺境内をデザインした絵柄になる。

鏡開きする菊水丸(左端)

 所属する吉本興業からは先輩タレントが続々応援に駆け付け。「高校3年の夏、当時のなんば花月で初舞台。あの当時から西川きよし師匠、六代桂文枝師匠は大スター。それから45年を経てそのお2人がまさか私の出陣式にお越し頂けるとは」と感激。 

「頑張ります!」とポーズを取る菊水丸

 「私の持ち時間が30分間なので〝この時間がいつまでも続いてほしい〟との思いを込め歌う。今回の万博テーマが〝いのち輝く〟なので、12年に患ったステージ4の甲状腺がん闘病体験も織り込み、生きることの素晴らしさを次の世代に伝えたい」と張り切っている。

(畑山博史)