ジミー大西に続け!吉本新喜劇元座長の初個展がなんば高島屋で開催

並んで開幕取材に答える、左からぼん、吉田、酒井

 吉本新喜劇元座長で、今では借金取りトリオの金髪兄貴分役で存在感を示す吉田ヒロ(56)のアート展「吉本新喜劇吉田ヒロギャグアート展vol.6と吉本新喜劇美術倶楽部」が大阪・なんば高島屋大阪店1階グッドショックプレイスで始まった。入場無料、18日まで。

 展示作は即売しており、100万円を超える絵画から数百円の小物グッズまで200点近くを用意。売れた順に展示から取り外され、会期中は大小取り混ぜて常時100点以上を展示する予定。

 幼い頃から絵が得意で「学校で書いた絵がいつも廊下に張り出されていた」という吉田は、新喜劇入団後も劇団内の似顔絵イラストやグッズデザインなどを多数手がけてきた。先輩芸人・ジミー大西が売れっ子画家になったとあって、いつの間にか似顔絵やデザインの仕事が増えて締め切りに追われるようになり、新喜劇座長を降りた2007年ごろから「もう一度お笑い芸人一本で」と絵筆をすべて封印した時期も。それがコロナ禍で自宅時間が増え、創作活動を再開。会場には今、最も得意としているギャグアートの世界観を生かした作品が並ぶ。絵をパッと見ただけでは何を描こうとしたのかが判然としないものもあるが、題名を見るとクスッと笑えるようなシャレが利いた作品が並ぶ。ヒロは「過去に堺タカシマヤで2度個展をやらせて頂き、勝手に〝次の目標は京都店〟と思っていたら、いきなり大阪店の1階入り口でのお話しが来た。〝よっしゃ!〟と思ったけど今度は売れないと次がない。まずインバウンドの外国人観光客の方に見て貰ってお買い上げ頂き、お国へ持ち帰って頂きたい。すると外国で僕の作品がバズッて、いずれ海外で個展ができるチャンスも巡ってくるかも!?」と早くもワクワク感で笑顔に。

 オープニングには新喜劇美術倶楽部メンバーの酒井藍座長(37)とぼんざワールド(44)が来店。酒井は「〝次は高島屋で個展〟と聞いて、正直エ~??ってビックリ。店正面の予告看板でようやく信用しました」と驚きを隠さない。ぼんは長らく東京吉本所属の漫才師だったが3年半前に故郷の大阪へ戻り新喜劇入り。昨年から吉本美術倶楽部を立ち上げ部長就任。「僕はただ好きでやっているだけやけど、ヒロ兄さんは百貨店で個展開けるのやからすごい!造形も面白いモンがいっぱい」と舌を巻いた。

「アート展来てね」とポーズを取る吉田ヒロ(左)と酒井座長とぼん(右)=高島屋大阪店

 ヒロは「アートは皆が好きにやるんでエェのよ。来年は大阪・関西万博でしょ。吉本パビリオンで、芸人アート展示ができたらエェね。さまざまな国の方に作品を見て楽しんで頂きたい」と夢を膨らませた。

 (畑山博史)