全国初 生活支援コーディネーターを務めるシルバー会員

「通いの場」でギターを演奏する長江さん

 本紙では、門真市内のさまざまな企業や施設、保育園などで活躍する門真市シルバー人材センターの会員に密着取材を行ってきたが、今回は、同センターの知られざる一面を紹介したい。高齢者の生活支援・介護予防を推進することを目的に、全国の市町村に配置されている「生活支援コーディネーター」。門真市では計6人の生活支援コーディネーターが配置されているが、うち5人が同センターの会員だ。

 一般的に、生活支援コーディネーターは社会福祉協議会や地域包括支援センターの職員が兼務することが多く、シルバー人材センターの会員が担っているのは、門真が全国初だという。

 同市の大和田・古川橋エリアの生活支援コーディネーターを任されているのは、長江平太郎さん。レクリエーション介護士と音楽療法士の資格保持者でもある長江さんは、地域の高齢者が気軽に集い、交流する「通いの場作り」に取り組んでいる。地域の銀行や銭湯でコンサート、紙芝居、健康体操などを定期的に開催。記者が取材に訪れた日は、長江さんがギターで往年の名曲を演奏し、集まった高齢者が肩を揺らしながら口ずさんでいた。

 「定年後は、趣味の音楽を生かして、老人ホームなどに演奏して回れたらと漠然と考えていた。たまたま入会したシルバーでまさかこのような仕事ができるとは思ってもいなかったので、本当に恵まれている。自分自身の介護予防にもなるし、一石二鳥ですよ」と長江さんは笑う。

 6月3日には門真市保健福祉センターで音楽セラピーやスマホを使った脳トレ体験などを行う「シルバーいきいきわくわく健康フェス」を開催する。参加は無料で事前申し込みが必要。問い合わせ・申し込みは、電話06(6905)5911、同センターへ。

地域の銭湯で脳トレや手足を動かす体操を行っている

<取材協力>公益社団法人 門真市シルバー人材センター/門真市中町1-1/電話06(6905)5911