下がるガソリン入れ時は 12月11日が見極め時

 ガソリン価格の下落が続き、年末に向けて「いつ給油すべきか」への関心が高まっている。12月11日まで補助金増額で段階的に値下がりし、その後は横ばいの見通し。急いで満タンにする必要は薄いが、防災面から「常に半分以上」の備蓄も求められる。

ガソリン値下がり、いつ入れる? 年末に向けた判断ポイント

 ガソリン価格の下落が続いている。「どこまで下がるのか」「いつ給油するとお得なのか」。年末に向けて関心が高まる中、価格が下がる仕組みと、押さえておきたい給油のポイントをまとめた。 (西山美沙希)

 今年12月31日で廃止される「ガソリン税の暫定税率」は、道路整備などの財源確保を目的に導入され、本来のガソリン税に1㍑当たり25・1円を上乗せしてきた時限的措置だ。廃止後はこの上乗せ分がなくなるため、ガソリン価格は下がりやすくなる。
 ただし、年明けに価格が急落すると流通の混乱を招くおそれがある。このため政府は、11月13日~12月11日の間、「つなぎ補助金」を段階的に引き上げ、価格が階段状に下がる仕組みをとっている。
 大阪府石油商業組合によれば、原油や為替の影響で多少の変動はあり得るものの、補助金増額の効果で全体としては下落基調が続く見込みだ。現在(11月20日時点)のレギュラーガソリンの全国平均価格は1㍑当たり165・3円で、11月27日には163円台後半、12月11日には158円台前半まで下がり、その後もしばらく同水準で推移すると見られている。
 大阪の動きも全国とほぼ変わらない。20日時点のレギュラーガソリン平均は164・1円。全国(165・3円)よりわずかに安い水準で推移している。
 大阪市旭区内のガソリンスタンドに近況を聞くと「買い控えや混雑はほとんどないが、『次いつ安くなる?』という問い合わせは多い」とのこと。補助金増額で決まった値下がりが控えているため、慌てず価格の動きを見守る利用者が多いようだ。

結局、いつ給油するべきか

 同組合は「12月11日で補助額が暫定税率相当となり、その後はしばらく同水準が続く見込み。慌てて満タンにする必要性は薄い」とする。
 一方で、「値下げを待ちすぎるのはおすすめしない」とも指摘。「近年は地震も多い。ガソリンは生活の防災備蓄のひとつ。何かあったときに困らないよう、常にタンク半分は入れておいてほしい」と呼びかける。そのうえで、「急いで満タンにする必要はなく、価格の動きを見ながらこまめに給油する方法が現実的ではないか」とした。
 12月にかけてさらに数円の下落が見込まれるガソリン価格。11日以降は大きな変動は少ないとみられるが、車の利用が増える年末年始に向け、「空にしない」備えの意識は重要だ。価格を確認しつつ、防災もふまえた「賢い給油」を心がけたい。

給油所には「次はいつ安くなる?」という消費者の問い合わせも多い(画像はイメージ)

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