七福神の一柱・えびす神を祀る各地の神社で、1月9日から商売繁盛などを願う「十日戎」が始まった。11日まで。“ミナミの今宮”に対し、“キタの堀川”として親しまれる堀川戎神社(大阪市北区西天満)でも、初日の「宵戎」から多くの参拝者が詰めかけ、境内は熱気に包まれた。
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同神社ならではの光景が、みずみずしい生の「五枚笹」だ。授与所では、大阪府内に住む高校卒業から20代の福娘たちが「ようお参りでした」と明るい笑顔で参拝者を迎え、境内に華やかな雰囲気を添えた。基本の「福笹」に、熊手や千万両箱といった縁起物を次々と取り付け、福娘たちが鈴を振りながら「商売繁盛、家内安全」と高らかに福を授けた。
今年の十日戎は9日(金)〜11日(日)という絶好の日取りとなった。午前中から目立ったのは、近隣のビジネス街から訪れたスーツ姿の集団だ。禰宜の寳來正和さんは「最近は働き方の変化もあり、休日出勤が難しくなっている。会社単位でお参りする人にとっては、平日の今日(9日)が唯一の機会となり、例年以上の行列につながっている」と話した。
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境内で福笹を抱えていた北区の企業に勤める女性(40代)は「毎年欠かさず堀川さんで福笹をもらっている。会社は空調関係の製造・販売を担っており、1年の商売繁盛は欠かせない願い」と話した。
参拝者の属性の変化は、大阪の社会構造の縮図でもある。戦前、神社周辺には100軒以上の海産物問屋が軒を連ねていたが、現在は5軒ほどに減少した。かつては自営業者が主役だった祭りは、今や組織としての一体感を高める企業参拝の場へと主軸を移している。
