【この習慣で対人関係はうまくいく!④】刺さる言葉や表現 相手のタイプで使い分ける

コミュニケーションライター/黄本恵子

 プレゼンやセールスの場面などで何かをアピールする必要があるとき、多くの人は自分の頭の中に思い浮かぶ言葉や表現だけを使います。

 よりたくさんの人の心を動かしたいなら、自分の頭の中に浮かぶ言葉だけでなく、いろんな感覚の言葉や表現を使う必要があります。

あなたはどのタイプ?

 私たちは、目や耳、皮膚などの感覚器官を通して、脳に情報をインプットし、整理します。その際、優位に働く感覚があり、人それぞれ異なります。

視覚的な要素が優位な人は、視覚優位タイプ(Visual)。
聴覚的な要素が優位な人は、聴覚優位タイプ(Auditory)。
身体感覚的な要素が優位な人は(Kinestic)。

 各タイプによって、響く言葉や表現もまったく違います。
それぞれの特徴を詳しくご紹介します。

①視覚優位タイプ(以下「V」)

●見た目にこだわりが強く、オシャレな人が多い。
●脳の中で絵や映像を思い描きながら話すので、早口。体の動きも早め。
●考えるとき視線は上に向くことが多い。
●絵や図を描いて覚えることが得意。
●説明するときは、景色、色や形を述べたがる。
●「話が見えない」「~なように見える」「見通しは明るい」「明確だ」「視野が広い」「お先真っ暗」など視覚的な表現を好み、よく使う。

②聴覚優位タイプ(以下「A」)

●音声や音質にこだわりが強い。
●論理的に話そうとする傾向があり、話すスピードは普通。
●考えるとき視線は横左右に動くことが多い。
●聞いて覚えることが得意。
●説明するときは、「誰が、何を(なんと)言ったか」を述べたがる。
●「胸に響かない」「~なように聞こえる」「調和が取れてる」「強調する」「評判が良い」「不協和音だ」など聴覚的な表現を好み、よく使う。

③身体感覚優位タイプ(以下「K」)

●肌触りや手触りなど体に触れた感覚を重要視する。
●感情を味わってじっくり考えるので、話すスピードや体の動きはゆっくり。
●考えるとき視線は下に向くことが多い。
●体を使って覚えることが得意。
●説明するときは、匂いや味、肌に伝わる感覚を述べたがる。
●「腑に落ちない」「~な感じがする」「手応えがある」「踏み出す」「喉から手が出る」「爽快」「重苦しい」など身体感覚的な表現を好み、よく使う。

 あなたはどのタイプの特徴を多く持っていましたか?
 Vのタイプの人が車のセールスマンだった場合、デザインや色、形状の良さをアピールしようとします。同じVタイプの人なら魅力的に感じるし、話も盛り上がるでしょう。

 しかし、AタイプやKタイプの人には、いまいち響きません。Aタイプの人に興味を持ってもうなら、エンジン音やステレオの音質も伝える必要があります。Kタイプの人には座り心地やハンドルの触り心地、アクセルやブレーキの踏み心地を伝える必要があるでしょう。

 資料やパンフレットの作成も、VAK3つの感覚すべてに当てはまるような言葉や表現をまんべんなく入れると、多くの人の心に訴求できる可能性が高くなります。

 なお、VAKは創作活動にも生かせます。ヒット曲・名曲などは、VAKがまんべんなく歌詞の中に入っていることが多いです。『神田川』がその代表例です。

 「見える」「聞こえる」「感じる」を意識すると、表現力は飛躍的にアップします。いろんな場面で活かしてみてください。

黄本恵子(きもと けいこ)さん

黄本恵子(きもと けいこ)
大阪市出身。1980年生まれ。関西大学社会学部卒業。心理学について学びを深め、人間関係に悩む人々のカウンセリング業務に従事。その経験を活かし、家族間や男女間のコミュニケーションについての記事を大手WEBマガジンにて執筆。ビジネス書の編集・執筆協力にも多数携わる。米国NLP協会認定 NLPマスタープラクティショナー。
〈メディア出演〉ニュース番組『新・情報7daysニュースキャスター』に出演。「高齢者の親に免許返納を促す伝え方」についての記事が反響を呼び、取材を受ける。朝の情報番組『ビビット』に出演。「2歳児ができること」について紹介した記事が取り上げられる。