阪急うめだ本店9階の祝祭広場で7月22日から27日まで開催される「Hankyu Coffee Fes 2026」は、日本各地から選ばれたコーヒーが集結するコーヒーの祭典。
11ブランドが出店しており、阪急限定ミニマグカップ&コーヒー飲み比べチケットセットを購入すると、それらのブランドのコーヒーを飲み比べしながら巡れる仕組みになっている。

取材やプライベートでもかなり多様なコーヒーを飲んでいるはずの筆者でも、これまでに体験したことのない新しい味に出会ったり、バリスタから豆や産地、コーヒーの淹れ方などを教えてもらったり、ベテランスタッフからコーヒーにまつわるうんちくや器や道具、市場動向などを教えてもらったり、と学ぶことの多いコーヒーフェスだった。

特に、4枚綴りのチケットと、オリジナルミニマグカップを持って試飲して回れるのはうれしい。
試飲用のコーヒーは、各ブランドで2種類用意されていて、それぞれの豆やコーヒーの特徴などを説明しているので、好みのものを選んで回れる。


どのコーヒーも惹かれる点があり、全てのブランドで試飲したかったが、残念ながら時間が足りず、なんとか駆け足で巡ったブランドを紹介する。
▼Red Poision(神奈川県)

世界で1台しかないオリジナルの焙煎機を操り、独創的なスペシャルティコーヒーを提供している。赤いコーヒーという触れ込みを聞いて早速試飲してみた。
Pink PoisonとMUMJAMという2種類のコーヒーが用意されていて、Pink Poisonは、ピーチの香りと味を楽しめるフルーティーなブレンドコーヒー。甘み、酸味、苦味、コクがバランスよく融合している。

MUMJAMは、ラムレーズンや杏ジャム、マスカットなどを思わせる濃厚だが爽やかなコーヒー。

▼Filter Supply(福岡県)

Filter Supplyは、豆販売とハンドドリップに特化したブラックコーヒー専門店。浅煎りから深煎りまで、好みに合う一杯を提案する。

試飲したのは、Ethiopia ShantawaneとLimited Editon Dark Blend。Ethiopia Shantawaneは浅煎りで最近の流行りのフルーティーで飲みやすいコーヒー。Limited Editon Dark Blendは、ダークチョコやキャラメルの風味を感じるどっしり感のあるコーヒー。

アプリコットの風味を楽しめるColombia Pereiraと合わせた飲み比べセットは、各種30㌘入りで6杯楽しめるので気分に合わせて飲むコーヒーを選べる。

▼丸美珈琲店(北海道)

焙煎の日本王者で世界入賞歴をもつ後藤栄二郎が営むブランド。こだわりは豆からカップまで全てにベストを尽くすこと。

試飲したのは、ブエナビスタ農園ゲイシャ種ハニーとイスラ農園アナカフェ14種ハニー。


特にブエナビスタ農園ゲイシャ種ハニーは、Cup of Excellence 2025 Honduras ExoticVarieties部門で第6位入賞の希少な豆を使用しているので、コーヒー通が知ったら「そんなものを出して大丈夫なのか?」と心配するほど価値のあるコーヒー。ものすごく飲みやすく、豆の香りを嗅いだだけでクラクラしそうだった。
▼The Unir Coffee Senses(京都府)

和風な玄関を模した入り口を入るとバーカウンターがあり、そこではコーヒーだけでなくコーヒーカクテルも提供している。厳選された豆からこだわりの淹れ方で本格的なコーヒーを抽出していた。

飲み比べチケットで試飲できるコーヒー以外にも、同ブランド独自に選定した試飲用のコーヒーもあり、複雑で階層的な味のコーヒーを複数試飲できるのはうれしい。
試飲したローストマスターセレクション〝漆黒〟は、メロンの味を楽しめるコーヒーで、病みつきになりそう。特にアイスでいただいたのが良かったのか、喉に染み込んでいく感じだった。


また同ブランドの特徴として、器や機材にもこだわっていて、お茶を飲むような器が2つあり、それぞれに浅煎り、深煎りと飲む際に使い分けるという。それによって味も変わるというから驚きだ。

また、ビーカーのような不思議な形をした容器はこの中にコーヒーを入れて提供するそうで、この形にすると香りが逃げないという。

コーヒーメーカーはどんなスタイルのコーヒーにも対応してくれそうな高性能なマシンで、プレセットしておくとあとはスマホからリモートで操作することでコーヒーを淹(い)れられるという。また小型の焙煎機は個人が自宅で飲みたい時に豆を焙煎するのに使用したり、店舗で小ロットだけ焙煎するときに利用するという。自宅に焙煎機の時代がもうすぐそこに来ているようだ。

▼Mui(神奈川県)

Muiという名前は、老師の「無為を為す」という言葉から。「余計なことをしないで、素材の味を楽しむ」という意味だそうで、その名前の通り、素材を活かす焙煎と選別を徹底しているので、試飲したコーヒーはストレートで飲みやすく、雑味が全くなく透き通った味わいだった。

試飲したコーヒーは、マンデリン・オナンガンジャン・カルドン農地で、インドネシ産。コクと苦味が強く、完熟マンゴーのような果実味もある。


最後に紹介するのはCoffee Style UCC。

先のブランドとは違って、個梱包のコーヒーを1個から販売しているブランド。
名前の通りUCCが運営していて、あらゆる種類のコーヒーを瞬間パックで閉じ込めて香りもアロマも味も逃がさない状態で届け、飲む際にパックを開けてフィルターに移してでき立てのコーヒーを楽しめるというもの。

通年であるものだけでも何十種類もあるようだが、キャラクターとコラボした特別版や限定モノも多数あり、特にキャラクターとのコラボでは、そのキャラクターのイメージ近い味を選別して個梱包している。

全ての商品には専用のフィルターがついているので、自分で別途フィルターを用意する必要はない。


製造から2年以上も賞味期限があるので、忘れた頃に飲んでも大丈夫。また自分用に購入して気に入った人が、ギフトやプレゼント、手土産に購入するケースも多いらしく、確かにこれをもらって困る人は少ないかも。

会場内には、コーヒー以外にドーナツやレイズンブレッドなど、コーヒーのお供になるスイーツなども販売されていた。

全体的に高級、希少、ユニークな味など、何かしら特徴のあるこだわりのコーヒーが会場を埋め尽くしている。その中でも目についたのが「パナマ産」の豆。いろんなコーヒーイベントに参加しているが、これほどパナマ産の豆が目についたことはなく、今年は「パナマ産が熱いのか?」と感じた。
9階催場と祝祭広場では、同時開催でアイスフェスも進行中なので、コーヒーとアイスで行ったり来たりしながら楽しむこともできる。

