市販類似の処方薬 負担増へ ロキソニンなど25%上乗せ

 市販薬に類似した処方薬の自己負担を増やす改正健康保険法が成立。ロキソニンなどに薬代の25%が上乗せされる。また、2028年半ばめどで出産費用の保険適用も盛り込まれた。

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市販薬に近い処方薬、負担増へ ロキソニンやアレジオン…処方薬に「25%」追加負担

 医療費の膨張と現役世代の保険料負担が重くなる中、医療保険制度の見直しが進む。健康保険法などの改正案が5月29日、参議院本会議で可決、成立した。市販薬と効能や成分がほぼ同じで、医師が処方する「OTC類似薬」について、患者の自己負担を増やすことなどが柱となる。(竹居真樹)

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 OTCとは「オーバー・ザ・カウンター」の略で、薬局やドラッグストアで処方箋なしに購入できる市販薬を指す。これと成分や効果がほぼ同じで、医療機関で処方される薬がOTC類似薬だ。花粉症治療薬の「アレジオン」、解熱鎮痛剤の「ロキソニン」、湿布、便秘薬など77成分、約1100品目が対象に含まれる。
 新制度では、薬代の4分の1が「特別料金」として上乗せされる。例えば1000円の薬を病院で処方してもらった場合、250円の追加負担が生じる。ただ、子どもやがん患者、難病患者など配慮が必要な慢性疾患の人、入院患者には新たな負担を求めない方針だ。背景には、医療保険を使えば市販薬より安く入手できるケースがあり、医療費総額を押し上げているとの問題意識がある。
 一方で、薬局の現場からは慎重な声も上がる。負担増によって受診を控え、治療を途中でやめてしまう人や、自己判断で市販薬を選び、症状を悪化させる人が増えることが指摘される。軽い症状なら市販薬で対応できる場合もあるが、長引く症状や持病がある人、高齢者は、医師や薬剤師に相談することが欠かせない。
 改正案には、出産費用の無償化に向けた制度も盛り込まれた。正常分娩は現在、保険診療の対象外で医療機関ごとに費用が異なるが、国が標準的な価格を定め、健康保険組合が医療機関へ直接支払う仕組みに変える。開始は遅くとも2028年半ばまでを目指す。帝王切開など医療行為を伴う出産は、従来通り健康保険が適用され、原則3割の自己負担となる。ただ、こうした負担を軽くするため、すべての妊婦に定額の現金給付も行う。
 今回の制度改正は、読者の暮らしにも身近な影響を及ぼす。花粉症や頭痛、腰痛などで普段から薬を使う人は、今後、病院で処方を受けるか、薬局で市販薬を購入するかを考える場面が増える可能性がある。出産を控える家庭にとっては、出産費用の見通しが立てやすくなる一方、個室代や医療行為を伴う出産時の負担など、自己負担が残る部分も確認しておく必要がある。

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