今年で12回目となる「堺少女歌劇団」本公演が地元・堺市で開催。今年は堺と姉妹関係にある池田少女歌劇団が計9人、さらにオーディションで同数を選抜し計18人の小学2年生~高校1年生によるミュージカル「ユニゾン~近くて遠い甲子園」と題し、〝ダンス甲子園〟で優勝を競う2校の中学ダンス部を中心に熱演を繰り広げた。

作品は脚本家・江頭美智留の書き下ろしの同名原作を基に元宝塚歌劇団の仙堂花歩・堺少女歌劇団代表らが、2つの少女歌劇団を統括した〝すみれ少女歌劇団〟のモットー「夢は叶(かな)えてこそ夢」をテーマに、より少女歌劇団に寄り添った内容にアレンジして構成。仙堂代表自身が宝塚時代に経験した思いとして、「楽しむとか、自分に勝つと言うのは簡単だけど、私たちの世界は自身を評価してもらえないと舞台に上がれない。その悩みや苦しみはなかなか分かってもらえない。仲間であってライバル、という少女達の複雑な思いを伝えてみたかった」と話す。

物語はメンバー不足に悩み部員集めに奔走する若葉中学と、対照的に厳しい練習で頂点を目指す花村学園を対比させながら、演ずる少女達の等身大の思いをドラマ仕立てで表現。第2部では、少女歌劇団メンバーによるショーで、得意の歌や踊りを存分に披露した。

堺少女歌劇団は、太平洋戦争前の堺市にあった浴場「大浜潮湯」内アトラクションとして人気のあった「大浜少女歌劇団」の復活を目指し、2012年に結成。堺市の呼びかけに吉本興業と地元・堺東商店街連合会が協力し、毎春の本公演を開くほか、地元イベントに参加し堺の魅力を発信している。

仙堂代表は「今回はオーディション組も含め約7カ月徹底して取り組んできた。お金を払って見て頂く限り、団員にも妥協を許さず厳しく指導してきた。今日は卒団したOGも集まってくれたのをはじめ、多くの裏方メンバーが手伝ってくれて無事に舞台を終えることができた。皆が大きな経験と自信になったと思う」と手応えを話している。
(畑山 博史)
