がん治療の便秘改善薬、中国で承認 塩野義製薬開発のナルデメジン

 塩野義製薬(大阪市北区)は27日、オピオイド誘発性便秘症(OIC)の治療薬「ナルデメジン」が、中国国家薬品監督管理局(NMPA)から新薬承認を取得したと発表した。

 オピオイドは、がん患者などの強い痛みを抑えるために広く使われている。一方で、副作用として便秘が起こりやすく、排便の困難や腹部の不快感から生活の質(QOL)の低下を招くほか、痛みの治療そのものを中断したり減量したりする要因になることが課題となっている。

 ナルデメジンは、塩野義製薬が創製した便秘治療薬。オピオイドの鎮痛効果を損なうことなく、腸の働きに影響する受容体に作用し、便秘の原因に直接働きかけるのが特徴だ。

 これまで日本や米国、欧州などで承認され、日本では「スインプロイク」の商品名で販売されている。米国や欧州の診療ガイドラインでも、オピオイドによる便秘症状に対する治療薬として推奨されている。

 今回の承認は、中国国内外で実施された第3相臨床試験(最終段階の治験)の結果に基づくもの。試験では、週3回以上の自然な排便があり、治療前より排便回数が増えた患者の割合が、偽薬(プラセボ)を投与した患者よりも明らかに高かった。

 中国での販売は、大手製薬会社である正大天晴薬業集団(江蘇省)が担う。塩野義製薬は同社と連携し、同薬の普及を進める方針だ。

 塩野義製薬は「痛みの治療を受ける患者の生活の質向上に貢献したい」としており、中国での承認を通じて、がん患者らの治療環境の改善につなげたい考えだ。

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