デビュー41年目の北川裕二が「再スタート」を宣言

 昨年プロデビュー40周年の区切りだった北川裕二が8月72歳の誕生日を前に「KOBE流行歌ライブ」に登場。これまでの正統派歌謡曲歌手としての曲調からガラリと変えた師匠・弦哲也による晩秋を意識した新曲「女つれづれ」を熱唱。「新たな僕を見て下さい」と満員の場内を回り、ファンと握手を交わした。16日には「大阪発流行歌ライブ」(アメリカ村BIGSTEP)出演と関西での生歌披露が続く。「関西は演歌の伝統が長く、お客様の反応もストレート。とても勉強になります」と楽しそうだ。

古希とは思えない若々しい表情の北川

 今年のテーマは再スタート。これまで北川裕二として積み上げた実績を一度バラして新しい面を披露するのが恩師の描くミッション。「40周年だから、70歳だから」と守りに入るのではなく、担当ディレクターも若手と交代し若い感性を浴び刺激を受けている。「5月に新曲が出たんですけどまだ自問自答。いろいろ考えるのが楽しい」と意欲を見せる。

元気に場内を回りファンと交歓する北川

 脊柱管狭窄症など背中や膝の痛みに悩まされ一時はステージ上での歩行もままならない時期があった。悩み苦しんだが「人間、生きていて歳を取るとアチコチ痛みは出るもの」と思い直し、リハビリに励み徐々に回復。神戸では詰め掛けたファンにねだられ、終演後記念写真に次々収まるなど精力的に動き健在ぶりをみせた。

「KOBE流行歌ライブ」共演者とトークする北川(中央)
CD即売でファンと握手を交わす北川

 お呼びが掛かると日本中どこへでも出向く。「今は新幹線が全国普及していますからどこへでも移動が楽になりました。地域の方々と触れ合って喜んで頂くのが僕の仕事。歌手にして頂けたからこそ70歳過ぎても全国を回れる。ありがたいことです」と、「KOBE流行歌」のステージでは若手とステージトークを展開。笑顔を振りまいた。

(畑山 博史)