【みんなが知らない 教師の舞台裏】休日に水やり。子どもの笑顔のために

松下隼司(まつしたじゅんじ)
松下隼司(まつしたじゅんじ)
大阪市立豊崎小学校教諭(教員22年目、2児の父)/令和4年度文部科学大臣優秀教職員表彰/令和6年度版教科書編集/著書:教育書『教師のしくじり大全』・絵本『せんせいって』他/Voicyパーソナリティ

 今年度、小学2年生のとってもかわいい子どもたちの担任をしています。

 生活科の学習で、1学期にミニトマトとサツマイモの苗を植えました。平日、子どもたちは毎朝、登校したらすぐに水やりをします。そして、自分が植えた苗の成長を、授業で観察し記録をとります。子どもたちは、ミニトマトやサツマイモが日に日に大きくなることをとても喜んでいました。子どもたちの生き生きとした表情を見て、私も嬉しく思いました。

 子どもたちが大切に世話をしているミニトマトやサツマイモのために、私もできる限りのことをしたくなりました。

 まず、土日の休日に、水やりに学校に行きました。金曜日の退勤前に、保育園に通う娘のお迎えを少し遅らせて、土日の分までたっぷりと水やりをしていました。でも、週明けに苗の様子を見ると、枯れかけていました。そこで、土日も水やりに行くようにしたのです。夏休みの閉庁日やお盆休みは平日(年休でお休み)ですが、心配なのでやりに行きました。小6の息子や、年中の娘と一緒に水やりに行くこともありました。また、ミニトマトやサツマイモの実ができるだけ大きくて美味しく成ってほしくて、休日にスーパーの園芸コーナーに行って、自費で肥料を購入しました。

 ミニトマトに成った真っ赤な実を見つけた子どもたちの嬉しそうな表情や、サツマイモの収穫で一生懸命につるを引っ張ったり土を掘ったりする子どもたちの表情を見られて本当に良かったです。

 休日の水やりや、自費での肥料の購入は、全国の小学校の先生がされています。私も休日に水やりに行ったとき、同僚の先生とばったり会いました。その先生もホウセンカとひまわりに水やりしたり、肥料をあげたりしていました。