通知表は「年2回」 大阪市の小中、前後期制広がる

 教員の深刻な人手不足や長時間労働を背景に、大阪市立小中学校で「前期・後期制」への移行が広がっている。

通知表のイメージ(写真AC)

通知表は年2回へ 大阪市立小中で前後期制広がる

 全国的に教員不足や長時間労働が深刻化する中、市立小中校で「3学期制」から「前期・後期制」への移行が広がっている。通知表も年3回から10月と3月の年2回へ見直し、教員の負担軽減と子どもと向き合う時間の確保につなげる狙いだ。

教員の働き方改革進む

 大阪市教委によると、2026年度は市立小270校のうち180校、中学127校のうち90校が前後期制を採用する。学期は前期と後期の2期に分けられ、通知表は前期終了時の10月と年度末の3月に発行する。
 見直しの背景にあるのが、教員の働き方改革だ。通知表の作成には、成績処理や所見の記入など多くの時間を要する。発行回数を年2回にすることで事務作業を減らし、その分を授業準備や児童・生徒への個別指導、保護者対応など、本来の教育活動に充てる時間を確保したい考えだ。
 また、前後期制では始業式や終業式、成績処理などの回数が減るため、授業時間を確保しやすい利点もある。一方で、通知表が減ることで保護者への情報提供が不足しないよう、学校ではテスト結果の返却や個人懇談、日頃の連絡などを通じて、子どもの学習状況や学校生活を継続して伝えるとしている。
 今年度から制度変更が導入される市立堀川小の保護者は「通知表は年2回になるが、テストはこれまで通り。学校からも様子を教えてもらえるので特に不安はない」と話す。
 教員のなり手不足や長時間労働は全国共通の課題となっている。市教委は、前後期制や通知表の発行回数見直しを、単なる事務作業の削減ではなく、教員が子どもと向き合う時間を増やし、教育の質を高めるための取り組みと位置付ける。学校現場の負担軽減と教育環境の充実を両立できるか、今後の取り組みが注目される。(竹居真樹)

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