子育てママが一棟貸し民泊、奈良きたまちから魅力発信 母親目線のもてなし好評 

 「ホテルではなく、奈良で暮らすように過ごしてほしい」奈良市東笹鉾町の古民家民泊「ステイリンクス奈良きたまち」を運営する今谷悠子さんは、3人の子どもを育てながら一棟貸しの宿を切り盛りする。近年は女性による民泊経営が増えており、子育てや家事で培った視点を生かした細やかなもてなしが支持を集めている。 

奈良市きたまちにある一棟貸し民泊「ステイリンクス奈良きたまち」。築54年の古民家を改修し、外国人観光客や家族連れに人気を集める

 宿は築54年の古民家を改修した一棟貸しの民泊。世界遺産・東大寺の転害門から徒歩約3分、奈良公園へも徒歩約10分と観光に便利な立地で、最大8人が宿泊できる。旅館業法に基づく営業許可を取得し、キッチンや洗濯機を備え、家族やグループが自宅のように過ごせる空間を整えている。

 開業のきっかけは、空き家の活用と自身の旅行経験だった。アジアやヨーロッパ、アメリカなど各国を旅する中で、現地の暮らしを感じられる宿の魅力を知った。また、子どもを連れて旅行した際、キッチンや洗濯機が備わる宿の便利さを実感。「家族連れが自宅のようにくつろげる宿を奈良につくりたい」と考え、開業を決意した。
 また、3人の子どもを育てる中で、家庭と仕事を両立して子どもとの時間を確保したいという思いもあった。

3LDKで最大8人が宿泊できる

 宿づくりには母親ならではの工夫を随所に取り入れた。角のないダイニングテーブルやベビーベッド、ベビーチェア、ベビーカー、おもちゃ、補助便座などを備え、小さな子ども連れでも安心して過ごせる環境を整備。古民家の改修では、複数の家電を同時に使ってもブレーカーが落ちないよう電気設備も見直した。

 利用客は20~70代と幅広く、外国人観光客のほか、最近は国内客も増えている。中でも、大阪市内など近隣から訪れる子育て世代が目立ち、〝初めての家族旅行〟の行き先として奈良を選ぶケースも多いという。移動時間が短く、同じ子育て世代のホストならではのサービスと、一棟貸しで周囲に気兼ねなく過ごせることが支持されている。

ベビーベッドやおもちゃなど子ども連れ向けの設備を充実させる。母親ならではの視点で、家族が安心して過ごせる宿づくりを心掛ける今谷さん

 ダイニングテーブルには宿泊客が自由に書き込めるメッセージノートを置く。オランダからの旅行者は風車、オーストラリアからの旅行者はカンガルーのイラストを添えて感謝の言葉を残した。利用者から寄せられるメッセージは、今谷さんにとって何よりの励みだ。

 地域とのつながりも大切にしている。宿の前を掃除していると近所の人が気軽に声を掛けてくれたり、観光客には道案内をしてくれることもあるという。「地域の皆さんの温かさに支えられて宿を続けられています」と感謝する。

 今谷さんの妹も香川県高松市で民泊を運営しており、将来は姉妹で民泊経営や運営ノウハウを学べるサロンを開くことが夢だ。「奈良きたまちの魅力を国内外へ発信していきたい」と笑顔で話している。

 詳細はURL(https://www.airbnb.jp/rooms/1594419868708481874?unique_share_id=129a084c-dce2-42c1-a0da-8d08522a73b5&viralityEntryPoint=1&s=76)へ。

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