大阪府住宅供給公社(大阪市中央区)は、個人投資家向けの社債「公社賃貸スマリオ債」を発行する。地方公社による個人向け社債の発行は全国で初めて。物価高騰が続く中、アフォーダブル住宅(手頃な家賃で住める住宅)の供給や地域づくりを支える資金を広く募る狙いだ。

発行額は5億円、年限は3年。購入単位は10万円で、2026年6月中の発行を予定する。利率は今後決定する。毎年6月と12月に利払いし、2029年6月に償還する。格付けは格付投資情報センター(R&I)による「AA-」の取得を見込む。
今回の社債は、社会課題の解決に資する事業に充てる「ソーシャルボンド」として発行する。調達資金は、公社が府内で管理する約2万1000戸の賃貸住宅を活用し、アフォーダブル住宅の安定供給や、子育て世帯・高齢者など住宅の確保に配慮が必要な人向けの居住支援、団地・ニュータウンの再生などに充てる。
近年は物価上昇の影響で住宅費の負担が増しており、国立研究開発法人建築研究所の調査では、子育て世帯の約55%が住居費に負担を感じている。公社は、入居を断らない「フェアハウジング」の考え方のもと、安心して住める住宅の供給を進めてきた。
同債の愛称「スマリオ」は、公社の賃貸住宅ブランド名で、「スマートライフ大阪(自分らしく、ゆとりある暮らし)」を意味する造語。公社は社債発行を通じて個人投資家との接点を広げ、持続可能なまちづくりと良好な住環境の形成につなげたい考えだ。
