遺言や相続、成年後見、死後の事務――。人生の最終章をどう整えるかを巡り、不安を抱える高齢者は少なくない。大阪市北区の「司法書士法人 オフィス・ナカイ」は、こうした悩みに地元密着で向き合い、無料相談を続けている。

主な相談者は70、80代。子どもがいない、いても遠方で疎遠という人が多く、「元気なうちに終活を」と訪れるケースが目立つ。遺言書の書き方が分からない、万が一のときの後見人を決めておきたい、亡くなった後の葬儀を含めた事務を誰に託すか、また尊厳死宣言をどうするか、切実な声が寄せられるという。
印象的だったのが、大阪市北区在住の車いすの高齢女性からの出張相談だ。外出が難しいため自宅での対応となり、当日はヘルパーも同席。女性は「迷惑をかけたくない」と何度も口にしながら、自身の思いを一つ一つ確認していった。担当者は時間をかけて話を聞き、必要な手続きを整理。「ここまでしてもらえるとは思わなかった」と、女性は安堵(あんど)の表情を見せたという。
同事務所は、法務省管轄の公証役場と利用者をつなぐ役割も担う。公証人は法律の専門家として、公正証書遺言の作成や任意後見契約書の作成などを行うが、申し込みから作成まで1~2カ月待つのが一般的とされる。同事務所では段取りを整え、今回のケースでは約2週間で対応を実現した。中井氏は「書類より先に、気持ちを整理することが大切」と話している。
同事務所は、大阪市北区の北区民センターで相続や不動産登記、借金問題など、日常生活で直面しやすい法律上の悩みについて、無料法律相談会を開く。実施日は、3月10日と4月17日の2回で、いずれも午後1時半から4時半まで。3月10日は同センターの2階第5会議室、4月17日は同第6会議室を使用する。相談は予約制。なお、急ぎの場合は、主催する司法書士事務所での面談にも対応している。
■司法書士法人 オフィス・ナカイ/大阪市北区天満4丁目5番3号 日本プロパティビル1階/電話06(6358)4533
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