▲大阪・南港に停泊中の「さんふらわあくれない」=1月11日
上質なクルーズ 船内一段と豪華に
重油船に比べてCO2排出量を約25%削減する国内初のLNG(液化天然ガス)燃料の新造フェリー「さんふらわあ くれない」が1月13日、大阪(南港)と大分(別府)航路で就航した。現行船「さんふらわあ あいぼり(全長153m)」の代替船となる。
▲3層吹き抜けのアトリウム。丸形の天井にはプロジェクションマッピングが投影される
同フェリーは瀬戸内海を夜間航行する船舶で最大級となる全長199・9m、全幅28mの大型船。総トン数は1万7114tで現行船の約1・9倍。内装面積も約1・7倍で、輸送力と快適性を大幅に向上した。展望大浴場はこれまでの2倍に拡がり、ビュッフェ形式のレストランも席数を1・5倍に増やした。ペット連れの利用者のために船内にドッグランも備えた。
▲和室と洋室をつなげて3世代で利用できるコネクティングスイートの和洋室部分
客室は和洋室タイプでバルコニー付きのスイートをはじめ、定員3~4人の半個室が固まったグループ和室など多彩。雑魚寝をする大部屋がなくなり、全員がベッドでくつろげるようになったのも特徴だ。
▲特定の客室に備わるバルコニーからは、海を見渡せる
一方、貨物輸送もトラックの積載数が92台から137台(13m換算)に増え、ドライバーが快適に休めるように従来の大部屋を廃止し全室が個室に。自動車運転手業務の長時間労働が認められなくなる2024年問題にも対応した。
また、2隻目の「さんふらわあ むらさき」が4月14日に営業航海を開始する予定で、大阪─別府航路は新造船2隻体制となる。