リアル「桃鉄」が万博に出現 地方の魅力とSDGsの体験イベント

 内閣府とコナミがコラボし、同社が誇る長寿ゲーム「桃太郎電鉄(略して「桃鉄」)」の世界観を通じて地方の取り組みと魅力を知る体験型イベント「地方創生SDGsフェス」が、大阪・関西万博会場内「WASSE」で開催されている。6月1日までの開催で、開催時間は午前10時から午後8時まで、入場無料で予約不要。

 会場は「桃鉄」の世界観をまるまる再現。床には線路のイラストが敷かれ、ゲーム内に出てくる駅のマスに見立てた各自治体のブースが展開されている。ブースでは各地域の特色やSDGsに関する取り組みを知れるような体験ができる。今回、会場には52団体(38ブース)が出展している。

 また、会場にはご当地ゆるキャラも登場。さらに、ステージイベントとしてお笑いライブやご当地アイドルのパフォーマンスなども行われる。

 開催初日の5月28日にはメディア・関係者向けにオープニングセレモニーが行われ、同イベントのPR大使であるお笑い芸人「ミルクボーイ」と、内閣府地方創生推進事務局の石坂聡さん、同ゲームのシニアプロデューサーである岡村憲明さんらが登壇し、トークセッションを実施。岡村さんは「『桃鉄』で地理を覚えたという声もよく聞いていたので、地方活性化の力になれたらと前々から思っていました。『桃鉄』が旅をするきっかけになれたら」と話した。

 会場内の各ブースをのぞくと、好奇心をそそられる展示品や、最新機器を用いた珍しい体験などが目白押しだ。

 大阪からは2自治体が出展。羽曳野市のブースでは、反射鏡を使用した仕掛けをのぞいて、羽曳野市にまつわる歴史や町の特色に関するクイズが楽しめる。

 また藤井寺市の展示では、3Dプリンターを用いて、自分の顔形が付いたミニ埴輪を作成できるという、地域の独自性と最新技術とが絡み合う体験ができる。

 会場内全体でSDGsという共通のテーマに沿いながら、各地域がそれぞれの特色を生かした展示を行っており、子連れでも楽しめる内容となっている。

 万博といえば海外パビリオンや最先端技術を感じる場として考える人が多いだろう。だが実は今回のように、日本国内の各自治体の特産や、文化・芸能を知るような催しも多数行われている。海外だけでなく、地域の魅力についても万博で発見してみては。