日本酒を片手に商店街を歩くイベント「日本酒とグルメが集まる街」が5月17日、森小路京かい道商店街(大阪市旭区)で開催された。リストバンドを受け取れば、通りに点在するブースで日本酒の試飲と商店街の名物グルメが楽しめる仕掛けだ。
主催したのは地域団体「sotowa(そとわ)」。代表の松田満広さんは「普段は年配の方が多く、落ち着いた雰囲気の街だが、こうしたイベントがときどきあると街ににぎわいが生まれるのではと期待している」と語る。

運営に携わるsakecamp(サケキャン)の舟津勇己さんは、もともとオンラインでの日本酒イベントからスタートした。コロナ禍で飲食の機会が制限されていた2020年頃、酒屋と連携し「自宅に届けた日本酒で乾杯しよう」という趣旨の配信イベントを開始。当初は参加者4人から始まったが、回を重ねるごとに人数が増え、現在は毎月100人規模で開催している。
「最初は小さな集まりでしたが、日本酒が苦手と思っていた人にもおいしいと言ってもらえたことで手応えを感じました」と舟津さん。大阪の酒蔵と契約し、自身も酒類販売免許を取得。現在は自らが仕入れた酒を提供するオンライン酒屋としても活動している。
この日も来場者は、個性豊かな日本酒と商店街の料理とのペアリングを楽しんでいた。舟津さんは「『お菓子のマミ』さんの特製お惣菜には辛口の酒が合うし、『たこ焼きジパング』さんのこってり粉物には旨味の強い酒が合う。料理との相性も日本酒の面白さの一つ」と話す。
今後については開催は未定だが、舟津さんは「できれば毎月ここで開催したい」と意欲を見せる。若い世代にも気軽に立ち寄れるまちの酒場として、商店街の新たな魅力になりそうだ。