大阪・関西万博が13日に開幕を迎えるのを前に、8人のテーマ事業プロデューサ―が手掛ける「シグネチャーパビリオン」全館の完成発表とお披露目会が3日に実施された。

シグネチャーパビリオンは、今回の万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」に基づき、「いのちを響き合わせる」「いのちを拡げる」「いのちを高める」「いのちを磨く」「いのちを知る」「いのちを育む」「いのちをつむぐ」「いのちを守る」と、いのちに関する8つのテーマでつくられる。パビリオンの一部を紹介したい。
中島さち子氏「いのちの遊び場 クラゲ館」

デジタルアイテムを使って音を奏でたり、来館者が自由に演奏できるストリートピアノが置かれていたりと、年齢にかかわらず全力で遊べる内容がもりだくさん。インクルーシブを意識し、車いすの案内スタッフを起用しているのも同館の特徴だ。

福岡伸一氏「いのち動的平衡館」

深海のように暗い館内で、32万個のLED電球を使った光と音のショーが繰り広げられる。38億年前の「いのちの誕生」からスタートする物語で、「命とは何か」を感じると同時に「死とは何か」も考える作品となっている。
タコのような印象的な建物は「サスペンション膜構造(膜材を使ったつり構造)」で建てられており、中に柱がなく、絶妙なバランスで成り立っている。

小山薫堂氏「EARTH MART」

「食を通して命を考える」がテーマ。日本人一人当たりの一生分のたまご消費量が可視化できる展示や、食品の背景にある自然や人の営みをはかりに乗せてクイズ形式で学ぶ「いのちのはかり」、未来の食について学ぶコーナーなど、食の大切さについてあらゆる角度から体験し考えさせられる内容だ。
また、2025年に収穫した梅を館内で漬け、来場者には25年後に梅干を実食できる引き換えチケットが配布される。

石黒浩氏「いのちの未来」

50年後の未来を想像し、人間とアンドロイドが共存・融合したり、医療技術がさらに革新することで病気の発見や人口子宮での妊娠が、社会を追体験できる。石黒浩さんの代表作である「マツコロイド」ほか人間そっくりのロボットが実際に動く様子も間近で見られる。フィナーレは、さらに1000年後の世界を想像した幻想的な空間が待っている。


落合陽一氏「null2」

鏡の外壁は「ヌルヌル動く」という、入る前から驚きのある作り。特殊なLEDやAIなどのデジタル技術を駆使した無限のような空間で、映像演出と物語を楽しむ。空間という無機質なものがまるで生きているような錯覚に陥る。
