大阪・岸和田市出身で「大阪すずめ」の大ヒットで知られる演歌歌手、永井みゆきが9月度の「大阪発流行歌ライブ」に29回目の出演を果たした。ファンの「おかえり!」という声援に迎えられ、新曲「磐越西線津川駅」など5曲を熱唱。終了後はCD即売会でファンと交歓、地元でのくつろいだひとときを満喫した。
永井は9月の誕生日で49歳を迎えた。1992年、16歳のデビュー曲「大阪すずめ」のヒットで日本レコード大賞最優秀新人賞を受けてから33年目になる。170㌢の長身でスノーボードが趣味のスポーツウーマン。岸和田だんじり祭では、幼い頃から付いて走ったり引っ張ったりと積極的に参加した思い出がいっぱい。
「大阪すずめ」作詞のたかたかしが新潟県出身だった縁でご当地ソングを多く歌い、2021年に新潟・阿賀町のPR大使に就任。今回もその流れで同町の津川駅が曲の舞台になった。駅から旅立ち帰らぬ男性を待つ切ない女性の歌。歌詞には阿賀野川や駅に近い麒麟山など地元のスポットがふんだんに登場する。ユーチューブのミュージックビデオでは、着物姿で駅にたたずみ町内をコートで移動するカットも。町役場制作のPR動画にも出演しすっかり溶け込んでいる。「お祭りに参加し、カラオケ大会も開いていただき、ごちそうになりました。何といっても米どころですから新米がおいしい」とPR。
大阪のステージでは、岸和田から家族も駆けつけ、ペンライトや手作りうちわも揺れる中、客席まで降りてファンと交流。「今年は仕事の都合でだんじり祭に帰れず残念だったけど、母の実家がある島根では102歳の祖母に会って元気をもらいました。秋が本格化すればやはりPR大使を務める岐阜県海津市のひがん花まつりがあります。おかげで全国に故郷ができてうれしいです」とベテランの域に達しても張り切っている。
(畑山博史)