「コスパいいモノ」でなく「みんなにとっていいモノ」を

ものづくりと買い物を通じてSDGsを実現していくアクセサリーブランド

 JR 芦屋駅から徒歩5分のところにある「MAYGLOBE Lab」。店内にはビーズアクセサリーがずらりと並べられ、壁にはインドの民族衣装サリーを身にまとった女性の写真が飾られている。そして笑顔で出迎えてくれたのが代表の立花佳代さんだ。

 同店の商品はインドの小さな村に住む女性が手作業で製作。SDGsが叫ばれる前から協働し、インドの伝統工芸技術の価値発信、女性のエンパワーメントと生活向上に貢献している。

手作業で一つ一つ編まれた華やかなビーズアクセサリーは、「ハレの日」使用に人気だそう

 「今やあらゆる商品が安価で手にできるようになりました。でも考えると、価格が安いのは誰かがそのシワ寄せを被っているということ。『とにかく安くておトクなものを作りたい!買いたい!』という考えが、あらゆる社会課題をさらに深刻化させているのではないでしょうか」と立花さん語る。

 原価を抑えるために安価で発注したりせず、きちんと報酬を払う分、製品クオリティーを高めて商品価格に反映し、満足して購入してもらう—。「作る人、売る人、使う人、みんなを幸せに」という理念をもって事業を展開している。

 最近は中学校での特別授業も行い、今後講演活動にも力を入れていきたいと考えている立花さん。「私達を通じて、インドの女性たちの現状を知ってもらうだけでなく、モノが作られる裏側を知ることでモノを買う時のリテラシーが育ち、『生きたお金の使い方』ができる大人になってほしいですね」と意気込んだ。

授業内でインドのパーツを使用したアクセサリーは、箕面市の合同文化祭イベントで展示された

<取材協力>株式会社スプリング/大阪市北区大淀南1丁目3−14 中島ビル旧館3階/電話06(4797)7880