防災イベントを開催しても関心のある人しか集まらないという「無関心の壁」に対し、防災を主役にせず地域の「楽しさ」や「まちづくり」を前面に出す逆転の発想こそが解決策になる。9月1日、大阪市内、森ノ宮の交流拠点「ほとりで」で開催されたセミナーまちづくりこそが最強の防災~みんなで徹底討論「人が集まる防災イベントのつくり方」で、現役消防士で一般社団法人予防団代表の宮谷英穂さんと東淀川区の‘おかん’として地域活動に力を入れる、中井まひるさんが登壇し、日常のコミュニティやつながりを育む重要性を訴えた。

宮谷さんは現役消防士として「プロのリアルを伝えよう」と立ち上げた初期の研修会で参加者がわずか1人だったことや、体験型防災フェスで参加者よりスタッフの数が多くなった失敗談を告白した。その経験から市民が抱く「防災」という言葉への心理的抵抗感を実感し、防災を主役にするのをやめたという。
クロストークでは、職業「中井まひる」役職「おかん」に宮谷さんが質問をしていく形式に。この課題に対して、楽しく「オモロい」場を入り口にする手法として花火大会を紹介。これまで5万人規模の花火大会を手がけてきた中井さんは「社会課題に関心がない人に真面目なテーマを伝えるのは、花火を上げるより何倍も難しい。街を盛り上げるならとりあえず花火を上げたらいい!」と豪快に語り、次第に会場は和やかでパワフルな雰囲気になっていった。

スーパーボールすくいや焼きそばといった地域のお祭りを中心に据え、そこに防災要素を少し添えることで、遊ぶ目的で訪れた市民が自然と防災に触れる仕組みを構築した。さらに目標を「地域防災力の向上」から「みんなで取り組むまちづくり」へと切り替え、教育や福祉、医療、地域企業と掛け合わせた結果、民間企業・学校・行政・市民団体(産学官民)の連携が拡大したという。花火やお祭りで集まった人々に地域の顔や活動を知ってもらう流れが、強い地域コミュニティを形成していくと力説した。
クロストークの後は「自由な時間と手伝ってくれる人と1千億円あったらどんな企画を?」をテーマにグループディスカッションを展開。「花火」「テーマパーク」「村」といった人が集まる面白い場所づくりをどうやって持続化させるか?を思い思いに語り合った。



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