10月値上げ波、家計を直撃 賃金増や子育て支援で負担減

 10月から暮らしに関わる制度や料金が大きく変わる。食品など3000品目超が値上げされ家計への負担が増す一方、大阪府の最低賃金引き上げや国民年金の育児期間免除など、生活を支える支援策も拡充される。

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10月から暮らしこう変わる 食品・交通・配送費上がる 新最低賃金・育児支援もスタート

 食品や交通費など、身近な値上げが続く10月。最低賃金が引き上げられ、子育て中の国民年金保険料を免除する制度も始まる。負担増だけでなく、収入や負担軽減につながる変更も含め、暮らしへの影響を整理する。(西山美沙希)

食品3033品目値上げ

 10月も食卓への負担は重くなりそうだ。帝国データバンクによると、主要食品メーカー195社で値上げが予定されている飲食料品は3033品目。9月の4923品目に続き、2カ月連続で3000品目を超える。
 2026年の値上げは、11月までの判明分ですでに1万9083品目。冷凍食品やパック米飯などの加工食品をはじめ、菓子など幅広い分野に及ぶ。原材料高に加え、人件費や物流費の上昇も価格を押し上げており、家計負担の中心である食費にさらに響きそうだ。

ゆうパック平均10%値上げ

 日本郵便は10月1日、ゆうパックの基本運賃を平均約10%引き上げる。改定幅は荷物のサイズや送り先によって異なる。大阪から送る60サイズの場合、東京都宛ては990円から1090円に、北海道宛ては1740円から1910円に上がる。
 小型荷物向けのゆうパケットは厚さ別の料金を廃止し、一律360円となる。現在250円の厚さ1㌢以内は110円、310円の2㌢以内は50円上がり、3㌢以内は据え置かれる。
 クリックポストも185円から240円に上がる。重量上限は1㌔から2㌔に拡大。郵便差出箱に投函できるものに限るが、送れる荷物の範囲は広がる。

最低賃金1231円へ育児期は年金免除も

 一部の働き手には収入増につながる変更もある。大阪府の最低賃金は10月1日から、時給1177円から54円引き上げられ、1231円となる。パートやアルバイトを含め、原則として府内で働くすべての労働者が対象。週20時間働く場合は、勤務時間が同じなら単純計算で月約4700円の増加となる。ただ、相次ぐ値上げをどこまで補えるかは不透明だ。
 子育て世帯には新たな負担軽減策も始まる。1歳未満の子どもを育てる国民年金第1号被保険者を対象に、保険料の「育児期間免除制度」がスタートする。自営業者やフリーランスなどが対象で、父親や養父母も利用でき、所得制限はない。育児期間中の経済的負担を軽減する仕組みで、免除期間も保険料を納めたものとして老齢基礎年金の受給額に反映される。

【数字と声から見る物価高】

物価高「感じる」98% 食品(米除く)負担74% 読者307人調査 求める政策、社保軽減と賃上げ拮抗

 値上げが続く中、大阪の暮らしはどう変わったのか。本紙は7月、読者モニターを対象に物価高に関するアンケートを実施し、307人から有効回答を得た。家計への影響を「非常に感じる」「やや感じる」と答えた人は計97.7%。最も負担が大きいものでは「食品(米除く)」が73.6%と突出した。数字と寄せられた声から、家計の今を探った。

読者の声

★「今までスーパーで1かご4000円ぐらいだったのが、今は9000円ぐらい。高くなりすぎて何を食べていいか分からない」
(鶴見区・女性46歳)
★「ワンコインで3品買えていたのが2品しか買えない。食卓から一品少なくなってしまった」
(城東区・女性52歳)
★「酷暑ではクーラーを我慢するわけにいかない。命を守るために電気代は節約できない」
(都島区・女性58歳)
★「賃上げと言っているが、中小企業には全く回ってこない」
(守口市・女性42歳)
★「給付があっても一時的。それなら減税や社会保険料の負担を減らしてほしい」
(城東区・女性41歳)
★「今までが安かったのだと思う。作り手が生活に困らない適正な価格も大事」
(鶴見区・女性61歳)

《総評》
 物価高の影響を感じる人は97.7%にのぼり、73.6%が食品を最も重い負担に挙げた。数字が示すのは、節約だけでは吸収しきれない家計負担の広がりだ。寄せられた声からは、食べ盛りの子どもの食事や猛暑の冷房など、削りたくても削れない暮らしが浮かぶ。求める政策では、社会保険料の負担軽減と賃上げが拮抗した。ただ、値上げを否定する意見ばかりではない。「今までが安かったのだと思う。作り手が生活に困らない価格は大事」との声もあった。消費者の暮らしと作り手の生活、その双方を守りながら物価高にどう向き合うのかが問われている。

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