大阪取引所(大阪市中央区)は7月31日、中学生と保護者を対象とした「夏休み親子経済教室 in 北浜」を開催した。中学生向けの開催は初めて。参加者は株式会社の仕組みや株価が変動する要因を学んだ後、タブレットを使った株式投資シミュレーションを体験し、経済や資産形成への理解を深めた。

開会に当たり、大阪取引所金融リテラシーサポート部の石谷厚志部長が挨拶し、「株式会社」「株価」「社会や経済の動きと株価の変動」の3つを学びのキーワードに挙げ、「今日の体験を通じて、お金や会社、経済の仕組みに興味を持ってほしい」と呼びかけた。
講師は、同部スタッフが務めた。講座では、大阪取引所の歴史や役割をクイズを交えながら紹介。現在の名称が2013年に〝大阪証券取引所〟から〝大阪取引所〟へ変更されたことや、建物前に立つ銅像が大阪経済の発展に尽力し、大阪株式取引所の設立にも携わった五代友厚であることなどを説明した。
続いて、東京証券取引所との経営統合によって日本取引所グループ(JPX)が誕生し、現在は東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所(TOCOM)の3市場で構成されていることを紹介。大阪取引所は先物やオプションなどデリバティブ取引を担う市場であることを学んだ。
講座では、政府、会社、家計の3者がお金を循環させることで経済が成り立っていることや、株式会社が株式を発行して資金を集める仕組みについても解説。参加者は、お菓子会社の社長になったつもりで会社設立に必要なものを考えながら、株式会社の役割や株主の仕組みを学んだ。
株価が変動する要因については、企業業績に加え、景気や為替、金利、海外市場などが影響することを紹介。円高・円安が輸入企業や輸出企業に与える影響を、ニトリやトヨタ自動車を例に説明したほか、インバウンド需要や米国市場の動向なども企業業績や株価に影響を与えることを分かりやすく解説した。

後半は、1人当たり1000万円の仮想資金を使った株式投資シミュレーションを実施。参加者は、自動車、不動産、製薬の3銘柄を対象に、ゲーム内で配信される経済ニュースを基に売買を繰り返し、株価の動きを予測しながら資産運用を体験した。

表彰式では、優れた運用成績を収めた参加者を表彰。中学生部門では、大阪桐蔭中学校1年の大山愛花さんが、1000万円の仮想資金を2.8倍の約2801万円まで増やして1位となった。大山さんは「初めてだったので難しかったけれど、思い切って投資したことが良かったと思う。今日もらった本を読んで、もっと勉強したい」と笑顔で話した。
最後に、講師は株式投資はゲームではなく実際の資産運用の手段であると強調し、今回の体験が株式会社や投資への関心を持つきっかけになってほしいと期待を寄せた。
大阪取引所は8月30日、金融や投資を楽しみながら学べる体験型イベント「JPX北浜フェスタ2026」を同取引所で開催する。子育て世代向けの家計管理セミナー「教育費も、老後も、いまの暮らしもあきらめない! 子育て世代のための『家計の整え方』と『お金の育て方』」では、ファイナンシャルプランナーの小谷晴美氏が教育費や老後資金を見据えた資産形成を解説する。参加無料で、現在も申し込みを受け付けている(https://www.jpx.co.jp/corporate/learning/seminar-events/d09/20260830am.html)。
