前回「大阪万博」が開かれた1970年にデビュー曲「愛のきずな」がレコード売り上げ100万枚の大ヒットとなり一躍スターの仲間入りした歌手、安倍理津子が8月でデビュー満55周年になる事を記念し、年2回単独公演を行っている神戸チキンジョージで単独ライブを行った。

安倍は故郷の北海道札幌市の高校を卒業後、作曲家の平尾昌晃に見いだされて上京。レッスンを積み21歳でプロ歌手になり、いきなり日本レコード大賞新人賞。ソロ歌手として数多くのヒット曲を生み、後には橋幸夫と組んだ「今夜は離さない」(83年)の大ヒットで〝デュエットの女王〟とも呼ばれた。また所属レコード会社は現在のテイチクで8社目という長寿記録を持ち、歌手生活55周年記念曲「想い出は翼」を出すなど今も現役生活を続けている。

この夜は、おなじみの自身のヒット曲をはじめ、ステージにファンを呼び上げ「恋のバカンス」(63年ザ・ピーナッツ)、「ダンシング・ヒーロー」(85年荻野目洋子)などディスコ・ダンス向きの5曲を一気に歌い踊るパワフルさを披露、今秋に喜寿(77歳)を迎えたとは思えないスタミナで満員の観客を驚かせた。

取材で話しを聞くと「元気さの源は毎日欠かさず行っている腹筋と背筋の運動。歌手は腹式呼吸が欠かせないので。60周年の前に80歳になるので、ぜひ元気に歌っていたい。人生100年どころか120歳の時代がすぐそこに来ています。神戸・チキンジョージでは毎年6月と12月に単独ライブをやらせて頂いているので、また来年お元気な皆さんとお目に掛かるのが楽しみ」と、終演後は出口で1人1人と握手を交わし再会を誓った。

(畑山 博史)
