人間国宝率いる常磐津 寺で響く三味線 2月11日上演

 歌舞伎とともに受け継がれてきた語りと三味線の世界を、寺の本堂で味わう催しが開かれる。2月11日、稍念寺(しょうねんじ)で「常磐津(ときわづ)笑夢(えむ)の会」が開催される。

 常磐津は、江戸時代に歌舞伎の音楽として発展した「浄瑠璃(じょうるり)」の系統にあたる語り物。語り手の「太夫(たゆう)」が物語を歌うように語り、それを三味線が支えるのが特徴で、セリフと音楽が一体となって物語の情感を伝える。

 今回上演されるのは、歌舞伎舞踊の名作「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)」の中でも、物語が進行する「道行(みちゆき)」と呼ばれる場面。道行とは、登場人物が目的地へ向かう道中を描く場面で、心情の移り変わりや情景を音楽と語りで表現する。近年、映画の題材にもなり注目を集めた演目の原点にあたる部分という。

 三味線は、「人間国宝」に認定されている常磐津都㐂蔵(ときわづときぞう)さんを中心とする4人が担当。寺の本堂という厳かな空間で、女心の執念や哀切を帯びた詞章(ししょう)を太夫が語り、美しい三味線の旋律が重なる。舞台装置や派手な演出に頼らず、音だけで物語を立ち上げる日本の伝統文化を、間近で体感できる機会となりそうだ。

 会場は稍念寺本堂。時間は1部が午後12時半開場、午後13時開演、2部が午後14時半開場、午後15時開演。入場料は2000円(税込み)。伝統芸能に初めて触れる人でも、物語の背景を知ることで理解しやすい内容となっている。

稍念寺本堂

■稍念寺/大阪市天王寺区下町寺1-1-19/電話090(9151)0052

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