【万博で見つけたスゴイ技術】世界初、食べられるロボット

スイス館で試食会

 大阪・関西万博のスイス館でこのほど、「食べられるロボット」の試食会が行われた。ケーキに飾られたチョコレートが充電式電池としてLEDのろうそくを点灯させたり、ジェリーベアの体内にチューブを通して空気圧で動かしたりした後、参加者らはそれぞれを味わった。
 電池は食べてもチョコレートそのものだが、導線部分はグミのような歯ごたえ。ジェリーベアはグミの食感と変わりなく、違和感もない。
 RoboFoodプロジェクトは、食品工学とロボット工学を組み合わせた新しい発想の「食べられるロボット」を開発。「ロボットを食べられる未来」と「食べ物がロボットのように機能する未来」を目指す。将来的には、緊急時に救命用の栄養を届けたり、絶滅危惧種の動物にワクチンや栄養補助剤を提供したり、神経疾患を持つ患者の嚥下(えんげ)のサポートが期待されている。

試食会で披露された、ロボフードをあしらったケーキ。頂上には動くグミのオブジェが飾られている