阪急「大阪梅田駅」刷新、26年着工へ 「芝田1丁目計画」本格化

 阪急電鉄は、大阪・梅田エリアの将来像を示す「梅田ビジョン」にもとづき、「大阪梅田駅の将来のありたい姿」を策定した。実現に向け、2026年1月から同駅の大規模リニューアル工事に着手する。

 同社は、梅田エリアを「世界と関西をつなぐ国際交流拠点」と位置付ける「梅田ビジョン」の主要プロジェクト「芝田1丁目計画」を進めており、駅周辺の価値向上を図る。新たな駅像では、多様な利用者が居心地良く過ごせるインクルーシブな空間づくり、周辺街区と連続性を持たせた移動環境の改善、阪急らしさを残しつつ新たな体験を生む空間づくりを掲げた。

 リニューアルの第1弾として、3階コンコース・ホームの改良を行う。駅設備の拡充と動線改善のため、神戸、宝塚、京都の各線で列車の停止位置を約14メートル十三側へ移動させる。実施時期は神戸線が2026年1月頃、宝塚線が同年春頃、京都線が同年秋頃を予定する。

 停止位置の移動後、改札機や「ごあんないカウンター」の配置見直し、多機能トイレや授乳室、パニック時などに利用できる「カームダウンスペース」の設置など、設備を順次整備する。

 安全対策として、2031年頃から全ホームに可動式ホーム柵を順次設置する計画。ホーム床面も改良し、車両との段差や隙間を低減する。茶屋町口改札口では、2026年春頃からエレベーター設置工事に着手し、バリアフリー動線を新たに整える。

 「芝田1丁目計画」では、旧大阪新阪急ホテル跡地の活用や阪急ターミナルビル建替、阪急三番街の全面改修などを進め、駅と街を一体的に再編する。同社は「大阪梅田駅の進化を通じ、国際交流拠点にふさわしい複合機能エリアをつくる」としている。

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