11月6日にデビュー20周年記念曲第2弾「西陣おんな帯」を発売する演歌歌手、葵かを里が発売日の朝10時からミュージックビデオの舞台にもなった晴明神社(京都市上京区晴明町)でヒット祈願し、午後1時から新曲タイトルにもなっている西陣織会館(同区堀川通今出川南堅門前町)に移動し歌唱披露する。
葵は日舞を踊りながら歌う〝艶歌〟を得意とする個性派。1、3番は手持ちのワイヤレスマイクで生歌を歌い、2番ではカラオケに乗せて吹き込んだ録音歌唱に乗せ、マイクを素早く帯後部隙間に収め舞台一杯を使って舞い踊る。通常、日舞は足袋ですり足し踊るが、葵は歌唱中履いている草履をそのままで舞うため足運びに大きな負担がかかる。またマイクを帯から落とさないよう上体を傾ける角度が限られることから、より手足先での表現力が必要となりメリハリある動きが要求される。
デビュー当時から着物姿で舞っているが西陣織の工程を見るのは今回が初めて。「織られる方が、自身のツメを道具にして糸を1本ずつ引き織り上げて行く大変な作業。伝統工芸の手間暇の大切さがよく分かりました」と感激の面持ち。ミュージックビデオの撮影では、演歌歌手の大先輩、松前ひろ子から借用の西陣帯28本に囲まれきらびやかな空間を演出した。
カップリング「おんなの花道」は葵自身が作曲した5作目で、一転してリズミカルなノリの良い秀作。「ライブなどではドレスで歌わせていただく。私の歌は悲恋物が多いので、明るい私も見て下さい」と楽しそう。
新曲は今年2枚目のオリジナルシングルで、これで20周年区切りのシングル20作に。「歌手なんですけど私は踊りとセットで見て頂きたいので、コロナ禍で動けない間にユーチューブを自分で撮って上げられるようになりました。ヒット祈願前日の5日も新曲の舞台・京都のイズミヤショッピングセンター六地蔵店と八幡店でミニライブやります。お近くの方はぜひ」と古都でのPR活動を楽しみにしている。
(畑山 博史)