発達障害の当事者に聞く 合理的配慮

家庭教師の帝塚山 小早川先生が経験した事例

小早川将哉さん 

ASD(※4)、ADHD(※5)の特性を持ち、成長期から字を書くのが苦手でノートを取ることや漢字ドリルが辛かったという小早川先生。現在も大学で学び直しを続けている。

―ご自身の経験は?

大学では合理的配慮として、レポートと記述試験においてPCの利用を認めてもらっています。お陰様で書くことの困難さが軽減されました。

―先生としてどう配慮を?

紙面上で『分子』を教えてもわからない生徒がいました。そこで分子模型を導入して説明したら、たったそれだけで生徒の理解度は大きく変化しました。紙に書いても一方向しか観察できませんが、模型であれば様々な角度から手に取って観察できます。そして概念の理解が難しい生徒全員に展開することができます。

―何から始めたらいい? これらの事例からわかるかもしれませんが、どういった困難があるのか?特性を知り、相談することが初めの一歩になります。きっかけは誰か1人の困難さへの対処から始まりますが、その配慮は誰に対してでも使える。つまり社会全体にとって利益になるのです。

小早川将哉さん 

自身の特性を強みにして、発達障害や不登校の子ども達と向き合い続けている。授業後に必ず一緒に遊ぶ時間を作り、大学教授を招き本格的な天体望遠鏡や顕微鏡を使った理科実験教室を開催している。

<取材協力>

家庭教師の帝塚山
住所/大阪市住吉区帝塚山西2-4-1
電話06(6657)7300
家庭教師の帝塚山 – (tezukayama2016.com)

(※)用語解説はこちらーぽのぽのワードー | 週刊大阪日日新聞 (weekly-osakanichi2.net)