年末年始旅行動向 国内1.6倍、海外6倍に 北海道や近畿/韓国などアジアが人気

雪景色に染まる冬の城崎温泉
雪景色に染まる冬の城崎温泉

1月4・5日を休めば、その後3連休
年明けの休暇取得で、10日間の長期旅行も

 阪急交通社は11月30日、年末年始の旅行動向をまとめた。旅行需要の回復が進み、国内旅行は前年同時期に比べ1・6倍となった。海外も円安や燃油高の影響もあり、コロナ前の2019年比では約5割と回復途上にあるが、前年同時期に比べると6倍になっている。

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 人気の旅行先では、国内は近畿が1位、北陸・甲信越が2位となった。いずれのエリアも夏休みの順位と同じように安定して好調だ。また、3位は人気のある冬の北海道だった。5位は沖縄で、宮古島や八重山諸島などの離島を中心に人気を集めた。

 人気の高いテーマは、1位が温泉、2位は冬の味覚(カニ)、3位が高級宿。北海道の温泉地で過ごすツアーが好調で前年に比べて2・4倍に増加。冬の味覚のカニを味わうツアーも人気で、旅行先の上位を占めた近畿や北陸でも、カニを楽しむツアーが活況という。

 全体的に高級な宿やホテルに宿泊するツアーが人気を集めているほか、JRを利用するツアーでも、グリーン車の人気が高まっており、年末年始は少しぜいたくにゆったり過ごしたいという需要動向がうかがえる。

 国内旅行の出発日のピークは大晦日の12月31日。次いで今年の傾向でもあるが、1月4日、5日。これは4、5日に休暇を取得すれば6、7、8日の3連休が控え、加えて旅行代金の割安感も得られるため。

 海外の旅行先では台湾や韓国、ベトナムなど比較的手頃な価格帯のアジア地域が人気。旅行費用の高いヨーロッパやエジプトも年末年始は安定して需要が高く、行きたい旅行先には予算を費やす傾向もみられる。

 出発日のピークは12月30日。こちらも1月4日と5日に休暇を取得すれば、10日間の長期旅行ができることから、ヨーロッパやアフリカを中心に12月下旬の出発が人気。また、短期間で旅行できるアジアに関しては、旅行代金に割安感を得られる1月4日の出発に人気が集中しているという。

※旅行先ランキングは予約人数、テーマランキングは前年を上回り、かつ集客数上位を掲載
※対象期間:2023年12月27日~2024年1月5日出発/対象ツアー:阪急交通社 募集型企画旅行(予約人数)/調査日:2023年11月22日