公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は10月18日、2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）民間パビリオン構想発表会（第2弾）を開催。民間パビリオンを出展する13者のうちの吉本興業ホールディングス、一般社団法人大阪外食産業協会など6者がプロモーション動画などを初公開し、パビリオンの具体的な構想を発表した。吉本興業HDは世界の子どもたちが言葉や文化を超えて笑顔でつながることができる体験型パビリオン「Waraii Мyraii（ワライミライ）」を紹介した。
〝笑い〟〝未来の食〟〝生命〟など「未来社会」を体験
吉本興業のパビリオン「Waraii Мyraii（ワライミライ）」は、「笑顔の球体」が広場の真ん中に据えられ、世界の子どもたちが言葉や文化を超えて笑顔でつながることができるパビリオン。万博期間中、毎日イベントを開催し、お笑い芸人と共に来場客もショーなどに参加できる。
「新･天下の台所」をテーマにした大阪外食産業協会のパビリオン「宴～UTAGE～」は、のれんをモチーフにした外観。2階は飲食店のバックヤードに迷い込んだような作りで、食育につながる場を提供する。パソナグループは「いのち、ありがとう」を基本理念に生命の歴史や未来を表す「生命進化の樹」や「iPS細胞」を展示。「鉄腕アトム」や「ブラック･ジャック」などのキャラクターを、ナビゲーターとして登場させる。
住宅大手の飯田グループと大阪公立大が共同出展するパビリオンの外壁は、西陣織を用い、環境に優しく住人の健康に寄与する未来の住宅を紹介。バンダイナムコは人気アニメ「機動戦士ガンダム」の世界感を表現した施設で、命のつながりや先進技術との共存への理解を深める。
11月30日にはチケットの前売販売が始まることから、2025年日本国際博覧会協会は周知度をさらに高めたい意向だ。
中小企業〝万博の効果〟受けられない状況
〝中小企業のまち〟と言われる大阪。地元の中小企業を対象に大阪･関西万博に関する意識調査をすると、人手不足などの課題を抱え、万博の効果を十分に受けられない状況がうかがえたが、参加意向は高まっている。
大阪シティ信用金庫が7 月上旬に府内の取引先企業へ聞き取り調査（有効回答数1370社）を実施。万博の「大阪経済活性化への期待度」は、62･6％が「期待できる」と答えたが昨年比1053･1％）、「インフラの整備（交通網、情報通信網など）」（ 50･7％）とともに半数を超え、長期視点からの期待が大きい。
企業の参加意向高まる
自社や自社製（商）品、サービス等のPR･情報発信を目的として、万博に参加する意向があるかを、尋ねると、「参加したい」とした企業が4･7％、「前向きに検討したい」が 24･6％、「参加しない（関心がない）」が 70･7％となった。前回調査（22年7月）と比べ、「参加したい」が0･6ポイント、「前向きに検討したい」が4･4ポイント増えた。