10月から値下がりしたビール 3年後、さらに安く?

ビール類の税率の推移

 10月から値下がりしたビール。「もしかして、インフレが収まってきた?」と思いきや、第3のビールは逆に値上がりした。

 実は今回の価格改定は、原料価格の動きとは関係のない「酒税改正」が背景。もともと2020年と23年、26年の3回の改正スケジュールが組まれていたからだ。今回の改正(23年)では、350㍉㍑缶でいえば、ビールは約6円(70円→63.35円)減税され、第3のビールは約9円(37.8円→46.99円)の増税に。発泡酒は据え置きのため、第3のビールと発泡酒は同じ税率になった。

 ついでに3年後(26年)の改正の話もしておくと、ビール類はすべて350㍉㍑換算で54.25円に統一される。つまり、ビールの酒税は約9円減税され、発泡酒や第3のビールは約7円の増税が控えているということだ。

 ちなみにこの酒税改正の目的は、発泡酒も第3のビールも、すでにビールに近い味わいなのに「税負担が違うのは不公平」という観点から。「クラフトビールにとっては追い風」という声があるように、今後、業界がどう動いていくかにも注目だ。