海外疑似体験をプレゼント 大阪樟蔭女子大学

学生らの演出で、豪華客船〝きずとれ号〟での旅行気分を満喫する高齢者ら
学生らの演出で、豪華客船〝きずとれ号〟での旅行気分を満喫する高齢者ら

 大阪樟蔭女子大学(東大阪市)健康栄養学部の井尻吉信教授ゼミで学ぶ学生らが同市の地域包括支援センターヴェルディ八戸ノ里と協同で、海外疑似体験イベント「旅行へ行こう(海外編)~豪華客船きずとれ号~」を催し、参加者らにひととき、海外旅行気分を満喫してもらった。

 企画したのは、地域在住高齢者が抱える問題(過度な活動自粛や人間関係の希薄化など)の解決を目指すプロジェクト「Re:Shoin きずなとれいる」の学生メンバーら。「コロナ禍で減少してしまった高齢者の通いの場を復活させたい」との思いから、提案し実現した。

 9月24日に実施。学生らは施設側とも綿密な打ち合わせを行い、参加した約30人の高齢者らと一緒に豪華客船「きずとれ号」に乗った気分で疑似体験「パリでのマカロン風キーホルダーづくり」「ケニアのサファリでハイエナの群れに遭遇して危機一髪」「ハワイでのフラダンス大会」「アメリカ・ラスベガスでのマジックショーやダンスショー」などを疑似体験。参加者らは笑顔を浮かべながら自らも体を動かして学生らが工夫をこらした体験企画を楽しんだ。

 学生メンバー、打矢歩未さん(健康栄養学科4年)は「アイデアを最後まで一切妥協をせずに話し合ったり、それぞれが出来る部分を補い合いながら準備を重ねたことで、何ものにも代え難い達成感と幸福感を得ることができました」と話し、参加者からは「若い皆さんと触れ合う事が出来て若返りました。来年のこの企画を楽しみに、1年間健康で元気に過ごしますね」などと喜びの声が聞かれた。