日本では、家庭ごみや事業系一般廃棄物、産業廃棄物を合わせ、年間約4億㌧もの廃棄物が排出されています。限られた国土の中で最終処分場の確保が課題となる日本は、世界有数の焼却・中間処理技術を発展させてきました。しかし近年は、複合素材や建設系廃棄物など、従来の技術では再資源化が難しい廃棄物が増加し、多くが焼却や埋立処分に依存しています。一般廃棄物の約8割が焼却され、産業廃棄物も多くが中間処理による減量化にとどまるなど、本来は資源として活用できる廃棄物が十分に循環利用されていないことが、日本の大きな社会課題となっています。
こうした課題の解決に向け、環境省の循環型社会形成推進事業費補助金による「地域資源の徹底活用に向けた資源循環加速化事業」の二次公募が開始されました。本制度は、焼却・埋立処分されている再資源化困難物について、製造業や小売業、リサイクル事業者などが連携し、地域で資源として循環利用するために必要な設備の導入を支援する補助金です。
対象者は民間企業のほか、一般社団法人・一般財団法人、公益社団法人・公益財団法人などで、複数事業者による共同申請も可能です。補助対象は、再資源化困難物の回収・選別・再資源化に必要な設備の導入費などで、補助率は事業内容に応じて2分の1または3分の1となっています。
本補助金は、設備導入を支援するだけでなく、地域全体で資源を循環させる新たな仕組みづくりを後押しする制度です。再資源化の促進により、地域産業の活性化や雇用創出、エネルギーの地産地消、最終処分場の延命化、CO2排出量の削減など、多面的な効果が期待されています。「ごみ」を「地域資源」へと転換し、環境保全と地域経済の好循環を実現させましょう。



なにわのみやコンサルティング増田昌代
1972年生まれ。立命館大学大学院経営管理研究科修了(MBA取得)、中小企業診断士。大手IT企業の経営企画室での経験を基盤に、複数業界でのキャリアを構築。東証上場企業の広報IR責任者を経て2024年に独立。データ分析に基づくWEBマーケティング戦略立案と各種補助金活用支援を得意とし、中小企業の持続的成長をサポート。
