銀の粒でおなじみ「仁丹瓶」が暮らしのアイテムに変身 香りと彩りを添える、仁丹シリーズ発売120周年の記念企画

 銀色に輝く小さな粒――「銀粒仁丹(販売名:仁丹N)」は、かつて多くの家庭に親しまれてきた。現在も医薬部外品として販売されており、「気分不快」「口臭」などのケアに用いられている。レトロなガラス瓶に詰められたその独特の姿は、世代を超えて記憶に残る存在だ。その〝仁丹瓶〟が今、暮らしを彩るアイテムとして新たな注目を集めている。
 仁丹瓶には、香水瓶の製造技術が生かされており、ガラスの透明感や高級感ある佇まいが特長だ。その美しさから「捨てるのはもったいない」と感じる声も多く、近年では瓶そのものに魅力を感じるファンも増えている。

 こうした中、仁丹シリーズ発売から120周年を迎えた森下仁丹(大阪市)は、その節目を記念し、長年この瓶を製造してきた老舗ガラス瓶メーカ・日本精工硝子とコラボした展示とワークショップを企画。会場となるのは、日本精工硝子の直営ショップ「CuteGlass Shop and Gallery」。香りと彩りをテーマにした期間限定イベントが9月30日まで開催されている。

 今回の取り組みの背景には、「高品質な仁丹瓶をもっと身近に、楽しく活用してほしい」という「森下仁丹」の思いがある。単なる再利用にとどまらず、瓶を通じて〝作る楽しさ〟を感じてもらえるよう、体験型の企画が用意された。

プリザーブドフラワーやビーズを詰めハ―バリウムを制作

 期間中は、使い終えた仁丹瓶を持参すれば、全5種の香りから選べるフレグランスオイルが量り売りで購入(50㍉㍑/税込1,100円)できるほか、スティック(8本入り/税込300円)と組み合わせることで、自宅で気軽に香りを楽しめる(予約不要)。また、ハーバリウムのワークショップ(税込2,200円)では、あじさいやかすみそうなどのプリザーブドフラワーやビーズを瓶に詰め、世界に一つだけのハーバリウムを制作できる。スタッフによるサポートもあり、子どもから大人まで楽しめる内容だ。制作時間は約45分(完全予約制)。

5種類の香りから選べるフレグランスオイルの量り売り

 伝統が息づく瓶に、新しい命を吹き込むこの試み。〝銀の粒〟を知らない世代にも、体験を通じて暮らしに彩りと物語を添える━━そんな心温まるひとときが過ごせると今、静かな人気を集めている。

 詳細は下記インスタグラムDM、電話(06-6226-8360)より受け付け。
インスタグラム:https://www.instagram.com/cuteglass_shopandgallery/