「おさむちゃんで~す」健在 ザ・ぼんち、55年目の爆笑ツアー

 1980年代初頭の「MANZAIブーム」けん引車としてレコード「恋のぼんちシート」の大ヒットで当時としては前代未聞の東京・日本武道館での単独ライブ開催と、時代を象徴した漫才コンビ「ザ・ぼんち」の芸道55年記念単独ライブ「漫才はとまらないッ」ツアーの概要が決まった。既に開催済みの名古屋に続き大阪(10月26日なんばグランド花月)、東京(12月14日ルミネtheよしもと)の日時が決定。さらに来年1~2月・台湾でのライブ開催が明らかになった。

記者会見を前にあいさつする「ザ・ぼんち」の2人(右側)

 上方漫才の後輩コンビ「NONSTYLE」石田・井上が司会。「MANZAIブームのあの時の伝説はホントですか?」など、レジェンドに問いかける不思議なやりとりで意外な裏話を引き出す一幕も。逆に楽屋での大先輩2人について石田は「出番前、ストップウオッチで出だしのマクラ時間を秒単位で測るなど極めて綿密。第一〝おさむちゃんで~す〟といきなり名乗るだけで笑いを取れる芸人なんてどこにもいませんよ。その自信が昨年のTHE SECONDファイナル進出につながっている」と分析。

1980年代のMANZAIブームについて質問するNON STYLEの2人(左側)

 共演ゲストについて大阪はメッセンジャー黒田をはじめ、モンスターエンジンや金属バットなど上方万台の後輩コンビなのに対し、東京では上方落語の大御所・笑福亭鶴瓶が登場する。

得意の「おさむちゃんで〜す!」と絶叫するザ・ぼんちのおさむ(左)

 デビュー当時の55年前といえば今年と同じく大阪で万博が開催中だった。まさとは「1970年はまだ高校3年生やったからよう見に行きました。すごいもん一杯あったなぁ。今回は吉本パビリオンも出てるしもちろんいろいろ見てますよ。あの内のいくつかは〝動く歩道〟みたいに何十年先まで残るんやろね」と感想。

ポスターを前にポーズを取るザ・ぼんち(右)とNON STYLE

 共に今年73歳。9年ぶりのツアー公演となるが「名古屋は満員札止め、大阪も残席は後わずか、ありがたいね。2人でコンビ組んだのが72年やからまずコンビ結成55年のあと2年は漫才を続けるつもり」と元気十分。

(畑山博史)