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ガレットで噛(か)むむ力を育てる 歯科とシェフがタッグで食育イベント

 大阪市鶴見区の「みどり歯科」で3月17日、人気シェフの上田慎一郎氏を招き、食育イベント「ガレットづくり体験」が開催された。歯に良い栄養がたっぷりの、自家製粉そば粉を使ったもちもちした生地に季節の野菜、鶏肉、ソーセージなどをトッピングしたガレットを作り、しっかり噛んで味わう姿が見られた。食育と歯科が連携することで、食べる楽しさを学びながら、噛む力を育てる貴重な機会となった。

「子どもの頃から本物の味を知ることは重要」と語る上田慎一郎シェフ
「子どもの頃から本物の味を知ることは重要」と語る上田慎一郎シェフ

 フレンチベースの独創的な料理で知られ、食育活動にも注力する上田氏は「旬の食材を使い、素材の味を生かすことで、薄味でもおいしい料理が作れる。子どもの頃から本物の味を知ることは、食育において非常に重要」と解説。

もちもちとしたガレットは、噛む力を育むのにうってつけ
もちもちとしたガレットは、噛む力を育むのにうってつけ

 みどり歯科の金城院長は近年、増加傾向にある口腔機能発達不全症について「噛むことは生きること。よく噛んで食べることは、消化を助けるだけでなく、顎の発達を促し、正しい歯並びや発音にも繋がる」と話している。

食育の大切さを話す上田慎一郎シェフ
食育の大切さを話す上田慎一郎シェフ

みどり歯科
鶴見区緑1丁目19-2 電話06(6180)7081

口腔機能発達不全症

 健常児で食べる、話す、呼吸の機能が十分に発達していない状態。例として「上手に噛めない」「口が開いたまま」「食事中に音を立てる」などがあり、原因は授乳や離乳食の与え方、口や舌の筋力低下が考えられる。2018年度の診療報酬改定により、子どもの口腔機能の指導・管理が保険診療で行えるようになった。