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流行歌ライブ歌手の中澤卓也が四輪レーサー活動を再開

 「青いダイヤモンド」でレコード大賞新人賞受賞から8年。独立系レコード会社で異彩を放つ歌手、中澤卓也(29)の「コンサートツアー2025春夏秋冬」〜春編が大阪で行われた。〝ライブを大切にする歌手〟として地道に活動しているおかげで、他の歌手と一緒に出演した今春連続して出演した「大阪発流行歌ライブ」と「KOBE流行歌ライブ」も満員。終了後の2ショット撮影会では長蛇の行列ができた。

ライブの弾き語りで語る中澤

 ツアーライブでは満員の女性ファンの声援は熱く「全員と握手を交わす」のをモットーに会場をくまなく動き回るが、それでも予定の3曲中では足らずもう1曲急きょ追加し、体をひねったり腕を伸ばしたりして目的を果たし終えた。

さわやかトークが持ち味の中澤

 前半は全て春にちなんだカバー曲「なごり雪」(かぐや姫)「卒業写真」(松任谷由実)など9曲、後半に師匠の作曲家・田尾将実による5年ぶりの新曲「青い空の下」をはじめ、シンガーソングライターでもある自身の作でカップリング曲「歌旅―ウタタビ―」などをじっくりと聞かせた。「新曲は師匠にお願いしてバラードで僕の代表曲になるようなものを作って頂きました。僕の等身大の曲なので思いが入り過ぎないように前半を少し抑えて歌っています」と説明。

ライブ会場ではファン全員と握手

 夏編は趣向を変え「故郷をめぐる夏」と題して、6月に故郷の新潟県の中小ホール4カ所を一気に回る。「新潟は横に長いので、上越市など県南西部の上越地区、長岡市など県中央の中越地区、新潟市など県北東部の下越地区と広いんです。それに佐渡島がありますから。僕は長岡市で生まれ育ったんですけど今回はあえて長岡市では開催せず他地区のファンの皆さんの側で歌うことにしました」と発想がきめ細かい。

中澤卓也の新曲「青い空の下」のポスター
 

 幼い頃から高校1年までプロレーサーを目指していた。次第に車もメカニックも経費が膨らみ個人で運営するのに限界を感じ断念。そんな時に祖母に勧められNHKのど自慢に出演し〝今週のチャンピオン〟になり新たな目標に向かって歩み出した。歌手を続ける傍ら1昨年から四輪レーサー活動を再開し二刀流を始めた。「歌のファンが数多くおられ、レーサー活動はスポンサー支援があるからできる。ありがたいですね。今年で30歳、将来の自分がどう変わっていくのか今から楽しみです」と前を向いた。

 (畑山 博史)