本紙編集長であり、もりぐち夢・みらい大使のU.K.こと楠雄二朗は、もりかど地域最大の魅力は〝人〟であると断言する。そこで守口・門真で活躍する「人」に焦点を当てて紹介する本コーナー。今回のゲストは、川俣諒さん。イベント関係や農業などさまざまな経験を経て、現在は福祉の現場で活躍する彼にスポットを当て、取材を行った。

福祉の現場から、守口の未来を支える架け橋に
車椅子から野菜のことまで、なんでも気軽に聞いてほしい
―さまざまな経験をされてきたと聞いたが、これまでの経歴は。
今の仕事に就くまでに、いろいろな仕事に携わってきた。イベント会社でキャラクターショーの運営の仕事をしたり、農業に携わったり、営業職を経験したり…。自分に合う仕事を模索していた。
―農業の経験とは珍しい。
農薬や肥料を使わない自然栽培に携わり、「野菜本来のおいしさを届けたい」と取り組んでいた。門真れんこんの栽培も担当していた。当時身につけた「おいしい野菜の見分け方」は、今でも特技として役に立っている。
―でも、今は畑違いの福祉用具の仕事をされている。どういう経緯で?
農業はおもしろく、やりがいもあったが、経済的な不安や責任の重さが大きく、次第に体調を崩してしまった。それで転職を考えていたときに、福祉用具のレンタル・販売や、介護リフォームを行う現職場「ライフマーク」を見つけた。元々おじいちゃんおばあちゃんの笑顔が好きだったので、福祉の仕事は向いているかもしれないと考えた。

―実際に働いてみてどうですか?
楽しい。僕の仕事は福祉用具の提供や住宅改修だが、単にモノを届けるだけではなく、利用者さんの生活をより安楽にするための提案をするのが重要だ。例えば、「手すり」一つとっても、一人ひとりの体格や抱えている疾患によって最適な形は変わってくる。しっかりとその人に向き合い提案するようにしている。
―守口の印象は?
地元がすぐ近くの旭区なので、とても馴染みやすい。学生時代はよく守口のカラオケ店に通っていて、今の職場もその近く。なんだかんだで昔から縁があった場所で温かみを感じる。

―今後、どのように守口の未来に関わっていきたいですか?
僕が福祉の仕事を通じて目指すのは「人と人とをつなぐ架け橋になる」ことだ。福祉の仕事はまだまだ知られていないことが多いと感じている。特に、高齢者を支えるさまざまな福祉サービスがあることを知らない人も多い。だから必要な人に必要なサービスを届けられるよう、地域とのつながりを大切にしながら一体となってケアしていきたいと考えている。
―具体的には?
例えば、医師やケアマネジャーと連携して勉強会を開いたり、地域の人たちと気軽に交流できる場の企画に携わっている。福祉業界はどうしても偏った視点になりがちなのだが、本来はチームとして地域を支えるべきだ。だからこそ、医療や介護の専門職と連携し、地域全体で支える仕組みを作っていきたい。
―まさに、地域の架け橋だ。守口の人々と共に、より良い未来を築けるようにぜひ頑張ってほしい。
そうなれたら嬉しい。守口の一員として、地域の方々が安心して笑顔で暮らせるようにお手伝いしていきたい。僕の顔を見たら、実の孫のように気軽に困り事を相談してもらえる関係性を作りたい。
事業所情報
ライフマーク守口
守口市本町2-3-21-100
電話 06(6997)7071