美の探求者その感性と哲学(10)美と健康のエネルギーの源は「水と呼吸」<久山奈津>

久山奈津/まつげパーマが一般的でなかった1996年に創業。独自の「まつ毛カール」技術や「落ちないマスカラ」で一世を風び。まつ毛デザインと目元美容で、常に日本の先端を走り続ける。一流が集う東京と大阪にサロンを構え、後進の指導にも力をいれている。

 私たちの体は、無数の細胞と微生物がつながり合い、情報を伝え合うネットワークで成り立っています。これらはまるで、究極のSNSのように全ての変化を瞬時に拡散し、全身へ響かせています。まつ毛やまぶたといった小さな存在でさえ、このネットワークの重要な一部です。
まつ毛は普段意識されにくいですが、パーマやエクステンションといった施術を通してダメージを受けることがあります。しかし、アイリストが丁寧に施術し、想いを込めて触れると、まつ毛に安心感が伝わります。


 そしてその感覚は、体全体の細胞にも伝わり、喜びや安心の振動を引き起こします。仕上がりの美しさを喜べば、そのポジティブなエネルギーが全身に広がるのです。
日々のホームケアでも、「上がれ~」「きれいだね」と声をかけながら行うことで、まつ毛がより美しく育つ効果が期待できます。


 しかし、美しさを育むのはまつ毛だけではありません。私たちの体は、ほとんどが水でできており、この水が生命活動の中心です。細胞内外の水は、触れるものや受け取るエネルギーをコピーし、全身に広げる特性を持っています。
 そのため、ケアに使用するアイテムの成分も大切ですが、それ以上に「楽しむ」「信じる」という心のあり方が重要です。この心が水を整え、細胞が美しく働く原動力となるのです。


 そして、この振動やエネルギーの源となるのは、私たちが日々行う「呼吸」です。呼吸は細胞を震わせる電気エネルギーを生み出し、全身の活力を支えています。深い呼吸で生命のリズムを整えれば、自分自身だけでなく、家族や友人など周囲の人々にも安心感や元気を与えることができます。こうしたエネルギーの循環は、美しさと健康を共に育みます。
 まつ毛のケアという小さな行為が、体全体の細胞やエネルギーに影響を与え、さらには周囲の人々にまで癒しと喜びを届ける。そんな「美しさの循環」を意識することで、私たちはもっと自分自身を大切にできるのではないでしょうか。

(ル・キヤ代表 久山奈津)