超満員の新喜劇まつりで、座員募集を発表 寛平GMが「男ならジャニーズ系、女は…」

 〝吉本新喜劇座員総選挙2024〟で上位入選の29座員とファン指名選出の瀧見信行の計30人が出演する「吉本新喜劇まつり2024」が10月18日、なんばグランド花月(NGK)で開かれ、2階席までぎっしりの超満員となった。

総選挙7位以内の女性座員で結成のアイドルグループ「フラワーズ」

 最初に3年連続1位のアキ座長がオープニングアクトのダンスを披露。上演新喜劇の演出構成もアキ座長で「総選挙の得票に応じて出番やせりふの量を決めた」とシビアな対応を強調。過去2年はこうした配慮より演出自体の流れを重視していただけに、今年はファン投票の結果をより重んじた展開。特に「TOP7」と銘打った得票上位7人はまず劇場前に個別撮影による意外な表情写真をポスターにして展示する力の入れよう。

 新喜劇はホテル花月が舞台。中心となる従業員役に6位清水けんじと2位スッチー座長が出ずっぱり、働きに訪れる新人従業員に1位アキ座長。3位山田花子、4位島田珠代、5位酒井藍、7位小寺真理が過去に組んでいたアイドルグループ「フラワーズ」を皆で再結成させるという物語で、こちらも7位までを重用。

総選挙3年連続1位でオープニングアクトとしてダンスを披露したアキ座長(中央)

 逆に31位以下の選外座員は例年通り裏方からモギリ、前説役など様々な下支え役に徹し、間寛平GM発案での人気に応じたシビアな扱いで「競争意識導入」の活性策を印象付けた。

 フィナーレではコロナ禍明けから初となる「金の卵12個目オーディション」座員募集要項を発表。年末までの受付で、18歳以上の男女なら経験学歴不問(高校生は不可)。

 金の卵出身の酒井藍座長は「開催待っていた方一杯いるんです!」と前置きし、「私は奈良県の公務員から採用して頂きました」と当時の写真を手に感慨深げ。同じく吉田裕座長は「漫才コンビ解散して受験。ずっとあこがれていて、それからはずっと夢しか見てないです」と同様に写真を見ながら説明。

採用当時の写真を手に出身の「金の卵」への応募を呼びかける吉田(左)、酒井(右)両座長。中央は寛平GM

 寛平GMは「選考は現役座長らに任せる」とした上で、「これからの新喜劇に必要なキャラははっきりしている。男性はジャニーズ系のかわいいタイプ。逆に女性はかわいい座員がいっぱいいるから、岡田直子の後を行くような笑いが取れるタイプ」と具体的指示。そして現役で目立たない中堅座員に対し「〝エッ!? 新人採るんか!〟ともっと奮い立たなアカン!!」と激励のエールを送った

(畑山博史)

終演後来場者を見送る石田靖(左端)ら出演座員