鳥取県の智頭急行・恋山形駅の駅舎がピンクだったことをラッパーの呂布カルマが「気持ちわりぃ…」とつぶやき物議を醸した。この否定的な投稿は、5800万回以上閲覧され、7万件を超える「いいね」が付いた。これに対し鳥取県の平井県知事は、結果として恋山形駅が有名になったので「まんまと引っかかったな」と述べ話題を呼んだ。
「恋山形駅」とはどんな駅なのか?
ところで、この「恋山形駅」とはどんな駅なのか?
同駅は鳥取県八頭郡智頭町にある。鳥取砂丘を起点して考えたら40キロほど南に位置する。長閑な場所にポツンとある無人駅で、駅に続く100㍍ほど前の細い道からピンク色が始まる。ここは「恋ロード」と呼ばれ、世界各国の言葉で〝恋〟が書かれている。
ホームに足を踏み入れると、そこは確かに恥ずかしくなるようなピンク色に包まれている。ピンク色の恋ポストがあり、その先にはハート型のモニュメントに絵馬、そしてベンチもピンク色だ。さらにホーム番号の表示板や駅名標もハート形になっている。
なぜ駅はピンク色になったのか?
恋山形駅は、1994年に智頭線開業と同時に誕生した。最初は「因幡山形」という駅名の予定だったが、人を呼ぶ「来い山形」という意味をかけたいという住民の強い要望により「恋山形」に変更された。
そして2013年に名前に恋が付く4駅(恋山形駅、母恋駅、恋し浜駅、恋ヶ窪駅)による連携企画「恋駅プロジェクト」の一環として、全国に向けた話題の提供ならびに更なる地域の活性化を目指し、駅舎をピンクに彩りリニューアルオープンしたという経緯をもつ。
現在は、その姿を一目見たいという人、SNSでアップしたい人、愛を成就させたい人が沢山やって来るようになった。地元の人たちの〝人を呼ぶ〟という願いは見事に叶ったのではないだろうか。