真田山陸軍墓地維持会(大阪市天王寺区)は終戦記念日の8月15日、兵役に従事し国のために尊い命を捧げた将兵や軍役夫など戦病死者に対し、真田山旧陸軍墓地で万灯供養を行った。
ボランティアが周辺の草刈りを行い、一つ一つの墓碑に立てられたローソクを午後7時に点灯。墓碑全てにローソクが灯ると辺りが幻想的な雰囲気に包まれた。参加者らは、明治以降の幾多の国家の危機に尊い命を捧げた戦没者を敬うと同時に世界の平和を祈った。
同所はJR玉造駅から歩いて5分ほどの街中にあり、明治4年に日本で最初に設置された陸軍墓地。全国に80カ所以上作られた中では最大規模となる。明治6年の徴兵令以前に属する士官・兵士にはじまり、西南戦争や日清・日露戦争、第一次大戦から第二次大戦までの5100以上の墓碑が並び、8200人余りの遺骨を納めた納骨堂がある。
同会では定期的な活動に参加してもらえるボランティアを募集しており、風化や劣化した墓碑を修復するための寄付も募っている。