終演後の脚本・演出家に作り手の思いを直撃してみた!
守口市立図書館の4階円形ホールで2月17、18日の2日間、朗読劇「Mの航跡」が上演された。守口市をモデルにした本作品を、本紙U.K.編集長が観劇。今回は初回公演を終えたばかりの筒井加寿子さん(脚本・演出家)に作品のこだわりなど、直撃インタビューした。
U.K.編集長(以下=U.K.) 初回公演、本当にお疲れ様でした!本当にあっという間の65分間でした。劇中には守口のエピソードがあらゆる所で散りばめられていましたよね。筒井さんは守口市出身ではないと伺いましたが、どのようにお調べになったんですか?
筒井加寿子さん(以下=筒井) ありがとうございます。守口市立図書館にはすごくたくさんの本や資料があるので、ここに来て調べていました。私が持っているこの本(=「ふる里 守口を訪ねて 改訂版」)も、最初は図書館で借りて、その後古本屋さんで探したんです。調べれば調べるほど、守口に愛着が湧くようになりました。
U.K. 守口市は中川家さんやますだおかださんをはじめ、芸人が多い街というイメージがあるからか、結構いじられる役回りなんです(笑)。でもこの作品では、スタイリッシュな守口の姿が描かれていたな、と思います。その所以は映像や音響だったと思うんですが、これはどのように取り入れられたんでしょう?
筒井 朗読劇だったので、基本的にお客さまの想像の邪魔はしないように、とは思っていました。
U.K. 想像の邪魔をしない、というと?
筒井 映像では具体的なものが出てこないように、気をつけました。たとえば劇中の舞台となる診療所の景色は出したくないな、と思っていたので、天気の映像や海の映像を出すようにしました。
U.K. なるほど。海の映像とか、ホールとすごくマッチしていてきれいでした。ちなみにこの円形ホールは元々プラネタリウムとして使われていたのですが、どういった所に魅力を感じられましたか?
筒井 以前宇宙系のお芝居を扱ったこともあり、ここの雰囲気は一目見てすごく気に入りました。海の青さとの相性も絶対良いだろうな、と。「Mの航跡」の世界観とすごくマッチしていたと思います。
U.K. 正直、朗読劇は最初「寝てしまうかも…」と少し心配していたのですが、始まった瞬間から見入ってしまいましたし、最後はちょっと泣きそうになりました。全体を通して作品の完成度がすごく高くてびっくりしたのですが、稽古期間が6日間と聞いて…さらにびっくりしました!
筒井 そうですね。大変な状況でしたが、6日間の中で役者さんとスタッフさんがすごく頑張ってくれました。
U.K. 素晴らしい映画を一本見たような感覚です。朗読劇とお芝居が混ざった、ハイブリッドのような作品に感じました。本当にお疲れさまでした! 守口市立図書館での今後のイベントもますます楽しみです。
筒井 ありがとうございました!
<取材協力>筒井加寿子さん・守口市立図書館 守口市大日町2−14−10/電話06(6115)5475